2019年10月13日

「○○を参考に」は「○○をパクれ」ではない

模写段階にいる人には、「○○を参考に」は、
一度模写してその素晴らしさや原理を理解し、
いつでも再現できるようになっておきなさいの意味。

創作段階にいる人には、パクれの意味ではない。


「すでに○○という完成形があり、
あなたはそこには全く届いていない。
同じ土俵で勝負するならこれを超えるのは当然だし、
そうでないなら、これに匹敵する、
全く違う面白さを持って来なさい」
の意味だ。

あなたがどの段階にいるかで、
「○○を参考にしなさい」の意味が変わってくる。



アングルをパクったり、
色使いをパクったり、
セリフや意味をパクったりするのは、
三流以下である。

参考資料?
なんでそんなのがいるん?
「これをこのように超えます」がない限り、
コピー元やんけ。



三井住友銀行のラグビーCMがこれだ。
https://m.youtube.com/watch?v=U_LNvrl5CjI
僕の大好きなアンダーアーマーのCMの、
ラストカットを丸パクしていてびっくりした。

コピー元は、
バタフライ選手が復活するためのドキュメンタリーで、
真っ暗なコースでひたすら泳いで、
そのコースに明かりがついてゆくラストに、
「暗闇の中でやってきたことが、
あなたを光の中へ連れてゆく。」
という、スポーツの、人間の本質に迫るコピーが添えられていて、
大変良いものであった。

それを越えようともしていない、
ただの劣化コピーにびっくりだ。
恥ずかしくないのかい?

どうせ参考資料で見せたんでしょう?このようにしますって。
posted by おおおかとしひこ at 14:37| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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