最初の頃は、打鍵数を減らすこと、
アクション数を減らすことをよく考えていた。
いざ1モーラ1アクションになってしまうと、
それより重視すべきことがあるんじゃないかと思ってしまう。
つまり、その先のことを考えている。
同時押し機構により、
1モーラ1アクションを達成している配列は、
今のところ、
・下駄配列(濁音同時押し、半濁小書き別置、拗音外来音シフトは規則配置)
・新下駄配列(清濁別置、半濁小書き別置、拗音外来音シフトは規則配置)
・姫踊り子草かな配列(濁音同時押し、半濁小書き別置、
拗音シフトは使用イ段とのマトリックス、外来音は不規則)
・薙刀式(濁音、半濁、小書き、拗音、外来音同置)
の4つだ。
他の配列は、拗音や外来音に最低2アクション使う。
もっとも、うまくアルペジオに配置されているなど、
運指効率を考えられていれば、2倍の差はないと思う。
つまり、
アクション数とか総打鍵数よりも、
運指効率なのだ。
それも、
「押しやすいキーがよく使う音、
押しにくいキーがマイナーな音」
だけでなく、
もっと先の話で、
「よく使うフレーズが、打ちやすい運指の順になっている」
「あるフレーズがらよく使うフレーズへの連続が、
打ちやすい運指の順になっている」
などのことを、
今僕は考えている。
薙刀式は僕にとってそういう配列で、
他の配列を使った時は、
凄いマスターまで行ったわけではないが、
指を動かす順番や軌跡や、
それら同士の繋がりに違和感があった。
たとえば。
「かもしれない」は比較的よく使う言葉だから、
薙刀式では打ちやすい。
【】をセンターシフト、()を同時打鍵表記とすれば、
F【K】R/MK
だ。
たとえば、
「そう」「かもしれない」 BLF【K】R/MK
「する」「かもしれない」 OIF【K】R/MK
「あった」「かもしれない」 JGNF【K】R/MK
「かもしれない」「。」 F【K】R/MK【N】
「かもしれない」「が、」 F【K】R/MK(FJ)【V】
「かもしれない」「ね。」 F【K】R/MK【WN】
「かもしれない」「よ。」 F【K】R/MK【IN】
「かもしれない」「けど、」 F【K】R/MKC(DJ)【V】
などのような繋がりはスムーズにいきたいわけだ。
さらに言えば、
「前は」「そうだった」「かもしれない」「が、」
「今は」「違うのだ。」
ぐらいがスムーズな指運びであるべきだと考えている。
(「」で区切られた所に全角スペースを入れると、
【FP】S BL(FN)GN F【K】R/MK (FJ)【V】
K【F】S 【G】(FJ)L【J】(FN)【N】)
こういうのを定性的定量的に評価する方法がないので、
なんとも言えないけど、
「口馴染みがいい言葉の流れは、
指馴染みがよくあるべきだ」
などのように言えるだろうか。
僕の場合は脳内発声がないので、
さらにそれは「脳内馴染み」みたいなことになるのだろう。
それを発するストレスと、
指を打つ
総打鍵数や総アクション数そのものよりも、
僕はこうした、
「馴染みのよくある言葉はするすると繋がって、
それが使いやすい指運びと一致していて、
一致していないストレス
(馴染みのある言葉の指運びが悪い/
馴染みのない言葉の指運びが良すぎる)
が最小化されたもの」
が、
いい配列なのではないか?
などと最近は考えている。
現在試験中の、
「決定版から、『は』『き』を入れ替えたもの」
の根拠は、そのへんだったりする。
「指運び」が曖昧だけど、
アルペジオだけじゃなくて、
連続シフトなどでシフトがバタバタしないとか、
特定の連続がないとか、そういうことかも。
(文節の切れ目だったら、特定指の連続や段越えや、
シフトがバタバタしても悪印象に残らない)
あるいは、
自分の好きな指の繋がりなどの、
好みもあるかも知れない。
苦手な指運びもあるだろうし。
飛鳥配列はたぶんそうしたことをやろうとした配列で、
ただ僕には難しすぎたので、
またいつか挑戦して、飛鳥理論を理解したいと思っている。
ピアニストによって得意な曲や不得意な曲があるのは、
得意な指運びと苦手な指運びがあるからだと考えられる。
配列にもそうした、言葉の流れと運指の流れがあって、
個人の得意不得意とも関係するのでないか。
(特に僕は親指シフトの指の流れが嫌い)
こういうことは中長期的に配列を触らないと分からないことで、
色々試せないのが難しい。
2019年10月18日
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