ある要素がマクガフィンかどうかを見るには、
「それが他と相互作用をして変化するかどうか」
を見ると良い。
マクガフィンは小道具の一種だ。
それ自体はなんでもよくて、
それがあることでストーリーが進むようになるもののこと。
スパイたちが奪い合うマイクロフィルム、
戦国武将たちが求めた剣の奥義が書かれた奥義書、
冒険家たちが求める聖なる棺。
今ならさしずめ、
天才数学者が遺した人工知能に関する数式を、
アップルとグーグルが奪い合うとかか。
これがそこにあるとわかることで、
人々は行動する。
探索のために冒険したり、誰かと交渉したり、
代償を払ったり、誰かを殺したり、逃げたり、追ったり、
誰かを出し抜いたりする。
たいていは
「それは谷底へ沈み永遠の秘密となった」
「それは何にもならなかった」
「まだ人類には早すぎた」
「あまりにも恐ろしいパワーのため、悪役が使って自滅する」
などの落ちになって、
それで主人公たちが変化することはない。
(これらがストーリーとして成立するのは、
マクガフィン以外での人間関係などの経験で、
そこで人間的変化を経験することでだ。
マクガフィンは、それ自体は変化しない。
また、「ワンピース」はおそらくマクガフィンである。
「世界の真実」「哲学的回答」「真理」「悟り」も、
マクガフィンかもしれない)
何もこのような典型的なものでなくても良い。
「何かしらの小道具で、
それがあることで何か人が行動し、
それが変化しないならマクガフィン」
だと考えて良い。
バイク、家、電子レンジ、本、ナイフ、宝石、
カード、スマホ。
どんなものでもマクガフィンにすることはできる。
で、ここからが本題。
どうせ変化しないなら、
どうせ本編に絡まないのだから、
「流行り物をぶっこむ」
ことをやってもいいのだ。
インディージョーンズのような枠組みで、
「○○payのすべてのロックを外す、
認証不正キャッシュカード」みたいなやつを奪い合ってもいいのだ。
(ちょっとせこいが)
「人から人へ渡り歩き、
所有者の運命をことごとく変えた、呪いのドローン」
とかにしてもいいのだ。
変化しないなら相互作用が生じないので、
ぶっちゃけなんだっていい。
だったら、ガワとして面白いもの(目を惹くもの)を、
持って来れば良いのである。
2019年10月20日
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