2019年10月24日

【薙刀式】打鍵範囲が狭いほうが、繋がりがいい説

「単打が善に決まっている」
と考えるのが配列界隈では常識かと思う。
コストも低いし直感的だし。
たしかにそうだけど、これは打鍵範囲とのトレードオフだと思う。


薙刀式は指の繋がりをかなり重視している。
言葉の繋がりが指が繋がっていく感じになりたい。

で、僕の指の能力の問題もあるかもなのだが、
殆どのカナ配列は、
僕にとって打鍵範囲が広すぎるように思えたのだ。

上段のQP@には、僕は小指が届かない。
よっこいしょと手首を浮かせるくらいなら、薬指をスライドさせる。
上段のTYも同様。ほんとはRUもそんなには打ちたくない。
だから薙刀式は非常に打鍵範囲が狭い。
28(ヴのQを無視すれば27)キーを常用というのは、
カナ配列の中で最も狭いほうだ。
(行段同時押し系列を除く)

これが実は、
僕の「指が繋がる」感覚にとても寄与しているのではないか、
と気づいたので議論したいのだ。

単純に組み合わせ爆発が減って行く。
等差ではなく等比級数的に。


仮に30キーと28キーで比較しよう。

キー数は28/30=0.93に減るが、
たかが2キー減らしただけで、
2連接の組み合わせ=0.87
3連接の組み合わせ=0.81
4連接の組み合わせ=0.76
5連接の組み合わせ=0.71
6連接の組み合わせ=0.66
7連接の組み合わせ=0.62
程度に運指のパターンが減るわけだ。
(勿論これは頻度による偏りを考慮していない)

日本語は5音7音を基本とするだろうから、
これは参考になる。
一語あたりの平均が何文字か分からないが、
このあたりが一気に打つ運指組み合わせだろう。
2キー減らしただけで、組み合わせは楽になるわけだ。


もちろんこれは単打だけの話。
打鍵範囲を減らすことはシフトを増やすことであり、
指の順番の組み合わせは減っても、
シフト有無などの組み合わせで爆発するかもだ。
しかし清濁(やその他)同置ならば、
基本運指に対して和音を重ねるだけで、
指の運び自体が変わるわけではないと考え、
薙刀式をつくったような感じ。



僕はもっと密にしたい。
そうすると指が線を引くようになる。
点の順番ではなく、線の記憶になる。
だから言葉と指が軌跡で記憶されやすいし、
発語が線の軌跡で打てるようになる。

単打神話はたしかに楽を増やしているが、
パターンを増やしているように僕には思える。

シフトパターンが多い方が複雑と思うか、
広さの中なら拾うパターンが複雑と思うか、
人によって違うだろうから、
僕の立場を明確にしてみたわけだ。


どっちにしても日本語の全てのカナは、とても多い。

清音46、句読点2、長音1、促音1。
小書き9、濁点符1、半濁点符1。
濁音21(ヴ含む)、半濁音5。
1モーラ拗音27。
1モーラ外来音は薙刀式は25採用。旧仮名2。

これを指10本、キー数最大109で、どうにかするしかない。

いろは坂やJISカナは単打で広く構え、
薙刀式はなるべく狭く使う。
シフトが複雑なかわりに(とても整理されてるけど)、
運指組み合わせは激減して、
大体の指繋がりがよい、
という結果になっている。

もちろん4段を華麗に繋げられる人もいるから、
こればっかりは使い手のキャパの問題だとは思う。

飛鳥や新下駄がちょっと難しかった人や、
親指シフトに手を出したけどイマイチだった人の、
乗り換え先くらいには薙刀式は丁度いいかもね。


「指が繋がる」感覚は、打鍵範囲の狭さのn乗に、
大体比例している説。
posted by おおおかとしひこ at 22:51| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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