2019年10月24日

【自キ】自作キーボードが流行る理由

ビジュアルがオシャレとか、光るとか、見た目のこともあるけれど。

「ブラインドタッチをマスターしたとき、
標準キーボードの形がベストとは、とても思えない」
が大きいと思う。


日本人のブラインドタッチ率は、3割から4割程度だという。
つまり6割か7割は、
ブラインドタッチがどのようなものか知らない。

僕はqwertyローマ字では出来なかったが、
自作配列で出来るようになった。
(最近qwertyも出来るようになってきてる)

ブラインドタッチができる人にとって、
キーボードは大きすぎると思う。


ホームポジションに指を構えたとき、
「そこから1キー分くらいまでしか、指を動かしたくない」
感覚がある。

それ以上遠いとき、「よっこいしょ」をしなければならない。
面倒だし、見ないと分からない不安も大きい。

台所や作業場所を想像すればわかるけど、
よく使う道具は近くに置きたいものだ。
そして見ずに取り出し、見ずに戻したい。
ブラインドタッチも同じだ。

こと日本語入力は、
アルファベット26文字と句読点とスペースだけを使えばいいものではない。
最低カーソルとシフトとエンターと、
IMEオンオフが必要な入力体系だ。
(達人はさらに変換キーと無変換キーも使う)

これらが遠くにいて、
よっこいしょしなければならない意味が僕にはわからない。

最低でもこの道具は、すぐそばに置くべきだ。

また、エンジニアが中心となって自作キーボードは進んできたから、
コーディングに必要なキーも近くに置きたいだろう。
Ctrl、Alt、Win。
ESC(Vimで大活躍らしい)
そうそう、BSやDELやHomeやEndやPUやPDもね。

コーディング言語で使う記号類も、
近くに整理されていると便利だろう。
{}や()はペアであると便利だろうし、
演算子は固まった方が楽だろう。
(昔プログラマー用設定で、
数字段を、「単打で記号、シフト押しながらだと数字」
とシフトを逆にする設定を知った。
なるほど、数字より記号の方が優先なのだろう)

これらの必要なキーが、
「合理的に近くに並べられていて、
見ずに取れて見ずに戻せて、
動線が最小化されている」
ことが、
ブラインドタッチの理想であるべきだ。

いま、現状の、109キーボードは、
そうなっていない。


自作キーボードの最大の魅力は、
キー配置を、
論理的配置(ある物理に対して当てるキーの定義)と、
そもそもの物理的配置の、
両方を弄れることじゃないだろうか?

スイッチやケースやキーキャップは、
大事だけど心臓部じゃない。
心臓部は、「配置の変更」だと思う。

手に合わせた物理が恐らくは正解だから、
自作キーボードは、
鍵盤に親指部分をつけたような形から、
どんどん掌に近づいていっている。
平面構造から立体的になりはじめている。
両手を狭めて使うよりは肩幅で使うように、
左右は割れている。

台所に道具を並び替えるように、
作業場の道具箱を入れ替えるように、
キーの物理配置と論理配置を入れ替え続けて、
「自分の作業道具の最適化」を行うのが、
自作キーボードの目的だと僕は思う。

それは「ブラインドタッチの最適化」に他ならないと、
僕は考えている。

ある構えをしたとき(僕はこの構えから考え直してるけど)、
どこにどのキーがあるべきか?
どれはよっこいしょしなくても届くべきで、
よっこいしょのキーはどれにするべきか?


僕のブラインドタッチは精々、
親指は3キーまでで、
ほかの4指は3段までで、人差し指は2列いけて、
ぐらいでいいと思っているから、
必然的に36キー前後が理想だ。

だからminiAxeを使っている。
crnの、小指伸ばしにあと6キーというのも魅力的だが、
ミニマリスト的にこうなった。
(気になっているのはTreadStone32。33だったら即買いしてた)


物理配置にどういうものを選ぶかは、
その人の手の能力に依存する。
めんめんつさんのように、60%配置全部使ってブラインドタッチできる人もいる。
(いろは坂打鍵動画参照)
僕みたいに36しか無理みたいな人もいる。

その物理を知ることや、
その物理内でどういう論理配置にするかを考えることが、
自作キーボードの心臓部の魅力だと、
僕は考えている。

(もっとも僕個人は、
スイッチの押下圧を15gにするために、
自作キーボードに転んだし、
3D構造のキーキャップを作りたかったのもある)



僕のキーボードの用途は、
脚本や小説の原稿書きが60%、
ブログが30%と日本語オンリーに偏り、
コーディングは10%を割るだろう。
だから、
「日本語を最適に書くためのペン」として、
自作キーボードをずっと弄っている。

自キ勢の中でもあんまりいないタイプだとは思うけど、
自作の楽しさを伝えられるといいかな、
などと思っている。



なぜ自作キーボードが流行るのか?
ブラインドタッチをマスターしたら、
「これじゃない」と、みんな思うからじゃない?
「もっと良いブラインドタッチがあるだろ」
と、みんな思うからじゃないかな?

自作キーボードをやる人の、
hhkbやリアルフォースやマジェスタッチの保有率は、
有意に高いと予想する。
それでも満足できなかった人が手を出すと僕は予想している。
「これ、最高のキーボードと言われてるけど、
ほんとに最高?」と。



この世界は、
サイトメソッド(見ながら打つ)の世界にいる人には、
ひょっとしたら伝わらない。

配色やフォントがオシャレとか、
キーの印字を見て「○○キーがない」とか(印字なんて飾りです)、
光ってるのがいいとか、
形が異形とかは、
「見た目」でキーボードを使う人の話だ。

ブラインドタッチ前提だと、
この位置が近いとか遠いとか、
ここが柔らかくて硬いとか、
角度がいいとか、
ここにもう一個欲しいとか、
手触りがいいとか、
「触覚」の話をするんだよね。

盲人の芸術のほうが、近いのかもしれない。
posted by おおおかとしひこ at 12:53| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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