2019年10月28日

【薙刀式】一回楽を覚えると戻れなくなる

人間というのは怠惰な生き物で、一回楽を覚えたら戻れなくなる。
ペットボトルのお茶が出た時、
「急須から入れればいいではないか」とみんな言ったけど、
急須に入れてお茶っ葉を捨てて洗って、
の手間をかける人はダダ減りしたと思う。

配列も同じような気がする。


僕はもはや、
濁点符、半濁点符後置の二打に戻れない。
同時押し1アクションを覚えたので。

よく使う濁音が単打になったら、
また戻れなくなるかもしれない。

僕はもはや、
拗音と外来音に数打かかるのに戻れない。
薙刀式は1アクション(2ないし3キー同時押し)で出す。
下駄や新下駄でも同様だけど、
薙刀式は「使う音2音+濁点または半濁点」のシステムなので、
別置の記憶負担には戻れない。

僕はもはや、
「押すタイミングが○ミリ秒以内」の同時押しには戻れない。
「定義されたn個のキーが同時に押下されている瞬間があればよく、
何かを押しっぱなしで他を押してもいい」
の薙刀式での相互シフトの方が楽なので。

僕はもはや、
4段や小指外のある配列を使う気がしない。
30キー以内の楽さを覚えてしまったので。
ついでに、
もはやTYキーを使いたくない。
薙刀式は文字を置いていない。

僕はもはや、
前置シフトに戻れないと思う。
1アクションで打てる方が楽。
月配列を触ってすぐに放り出したのはそれが原因。

僕はもはや、
ローマ字入力に戻れない。
7文字打つのに7アクションがいい。
薙刀式ならどこかでアルペジオがあって大概圧縮できるし。
せっかくヌンチャク式なる面白そうなローマ字配列を考えたのに、
あれから一度も触っていない。

僕はもはや、
親指2シフトに戻れなさそうだ。
センター連続シフトで行けるならそうしたい。

僕はもはや、
人差し指で押すBSに慣れてしまったから、
デフォ位置のBSには戻れない。
人差し指中指範囲でのカーソルやエンターに慣れたから、
デフォ位置のカーソルとエンターに戻れない。
親指でのシフトキー(SandS)に慣れたから、
小指シフトには戻れない。
(別の近い場所、たとえば親指BSやエンターやカーソルなどには、
コンバート可能かもだ)


やることを少なくしてしまったら、
多い方には戻れなくなる。
なんでそんなめんどくさいことしないといかんのか、
と心の奥底で反発してしまう。

また、
僕はもはや、hhkbの45gには戻る気がしない。
15gの世界を知ってしまったら、
拷問のような重さだ。
リアルフォースの30ですら、今の倍の重さだ。


逆に、
一通り能力が備わった人は、
それを使わないのはスポイルされているように感じて、
フルスペックを使わないと気が済まないかもしれない。

4段使えるなら4段フルに使いたいだろうし、
最適化によって複雑な運指を使えるなら、
それを使い続けたいだろうし、
10本指が自由に動く人は、
カタナ式のような6本指しか使わない配列は使わないだろう。

その能力に達した人はそれを使い続けたい。
その方が楽だから。
その能力に達しない人は、それを使わずに楽をしたい。

人間は、もっとも手間やエネルギーを使わないように、
選択肢を無意識に選んでいく。

今の薙刀式より漢直がエネルギーを使わないのなら、
僕はそっちに行くかもしれない。
(今のところ打鍵数が意外とあるなあとびびっている)


もっと楽になるのはどういうのだろう。
配列レベルではもう無理かも、と僕は思っていて、
物理でエネルギーを使わない方向性を探っているところ。
キーボードは打鍵姿勢や腕の置き方や手首の置き方で、
随分疲労が変わってくる。
そのエネルギーを最小にするような工夫をしているところ。
posted by おおおかとしひこ at 01:30| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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