速く楽になりたい、
という抽象的な目標はみんな一緒だけど、
その具体は意外と異なるんだよなあ。
速さといっても、
・タイプウェル基準の速度SS以上
・短距離ではなく、初見の変換込みの長文の速度(見本ありのコピー)
・創作文で邪魔にならない
程度に方向性は違ってたりする。
秒○打、○文字(変換後)/10分、○文字(変換後)/日
くらいに単位が違うと思う。
そもそも僕は、
創作文だと一日1万字から8000字が自分の限界だとわかっていて、
それ以上は脳の方がパンクする。
しかも毎日これは無理で、3日も連続できない。
コンスタントにやるとしたら、5000あたりではないか。
しかし調子のいいときは15000くらいは書ける時もある。
ダメなときは2000で打ち切るときもある。
内容や体調はそれくらいの変動幅がある。
なので、僕の求める単位は、
○万文字/週とか月
くらいかもしれない。
こうなると、個々の速度はどうでもよくなって、
「どれだけ自分の思考に沿った打鍵になるか」
が速さになる。
それが楽ということかも知れない。
リズムの話を前回書いたが、
上の「それが楽ということかも知れない。」は、
薙刀式だと、
「それ」「が」「らく」「ということ」「かも」「しれない」
くらいにリズムが分かれていて、
「それが」「らく」「ということ」「かもしれない」
くらいの4ブロックで僕は打つ。
各ブロック内でアルペジオがあるので、
ブロック単位でじゃらっと打っている感じ。
運指上は、「が」から「ら」もアルペジオで行けるけど、
そこは連続しない。
「それが」「らくということかもしれない」
という大きな2ブロックの切れ目だから、
考えの連接は休符を挟むようになる。
こうした考えのブロックに、
運指のリズムがあっているのが、
僕は理想の配列だと思うのだ。
薙刀式は特にそれに気をつけた文字配置にしたつもりだ。
僕の思考に特化しているかもしれないので、
誰もがそうかの保証は出来ない。
しかしなんらかの共通点は、同じ日本語を使っている限りあるかも、
と思っている。
配列というのは、
あちらを立てればこちらが立たずの世界なので、
その全部が実現していると言えないけど。
楽さの中にも色々指標があって、
・打数削減
・逐次より同時
・同時打鍵は高速域で限界がくるから打数が増えても前置シフトが速い
・指の移動距離を減らす
・ホーム段重視、上下移動をなくす
・アルペジオ重視
・左右均等
・右手重視
・人差し指中指重視
・全指を使わないと勿体ない前提
・不器用向け
・器用さは鍛えられるから極限的にいいやつをつくる
・休んでる親指を活用
・親指は他の機能に活用
・遊んでる指がないようにしたい
・機能キーを含めた総合入力環境にするべき
・配列屋は文字配列だけ考えて、あとの機能キーはユーザーカスタマイズの自由度で
・発語に近い打鍵感(脳内発声あり)
・思考に近い打鍵感(脳内発声なし)
・どこででも使えるか(環境)
などが論点だろうか。
さらに自作キーボードになれば、
・指の位置とキーの位置の関係(2D上)
・同、3D上
・スイッチの重さ、感触
・キーキャップの傾きや材料で打鍵感を変える
・左右分割、一体型
・キーボードの置く角度(ハノ字、チルト、テント)
・パームレスト
・持ち運び性
などのパラメータを動かすことが出来て、
答えはまだ出ていない。
楽さは結局速さにも繋がるのだろうけど、
速いからといって楽とは限らないし、
楽だから速いとも限らない。
どの指標を重視するかによると思う。
キーボードの論理配列、物理配列、物理そのもの、
などを既製品から変更する目的は、
速く楽になりたい、
という抽象的なことだったけど、
そのやり方には万あるわけだ。
どういう速さを求めているのか、
どういう楽さを求めているのか、
求めていることは、全部知った上での話のか、
よくわからないことを違う言葉で言っているのか、
時々噛み合わない議論を見ることがあるけど、
まだ誰も奥底までわかってないことは、
前提としなければならないと思う。
僕だってだいぶ調べたし、だいぶ試行錯誤してきたけど、
まだ全貌のどのへんにいるのかも分からない。
最近は、「達筆の書道を極めとけば良かった」
などとも思う。
カメラで撮ればテキスト起こし出来そうな所まで来てるしな。
中国で綺麗な字を書く人の動画とか見ると余計に。
手書きで腱鞘炎になったことはないけど、
キーボードだとどうも色々痛くなる。
そういう肉体への負担や限界も、人によって違うかもしれない。
マシンは人を速く楽にする為に生まれた。
まだ現状のキーボード入力は、
僕にとって手書きの楽さを超えていない。
結局手書きをデジタル清書する時があるくらいだ。
パラリンピックで義足をつけた人が五体満足の人より速くなったりするけど、
そうしたことが誰にでも実現するくらいに、
マシンの発展があるといいと思っている。
日本語に関しては、
ツイッター140字×フリックが、
マシンによる最適速度と楽さかもしれず、
それを原稿用紙3枚程度に拡張できれば、
日本語のデジタル化は基準を超えられると思っている。
(僕に関して言えば、
手書き>薙刀式×僕の自作キーボード
>>フリック> qwertyローマ字×hhkb
くらいかなあ。フリックは寝っ転がったり、
電車の中で書けるなど、PCを楽さで上回っている)
2019年11月05日
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