2019年11月14日

【風魔】風小次といえばこの見開きだ

風小次といえば、は皆さんいろんな一枚があると思うけど、
僕にとってはこれだ。
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「番長ものを、車田解釈でやるのだな」
という明確な宣言のコマだと思う。


少年ジャンプは、本宮ひろ志から始まった。
男一匹ガキ大将(68-73)だ。

これは番長ものの系譜だ。
ちばてつやだって「ハリスの旋風」をかくし、
「あしたのジョー」だって番長ものの変形である。
僕はこの頃小学生だったので、
中学や高校を舞台にしたものには興味がなかったが、
バンカラからの流れの硬派ものは、
一定の地位を占めていた。

硬派といっても今の時代は通じまい。
学ランとケンカと男の友情で、女っ気は禁止だ。
(お色気要員はいるけど、関わり合いを持つことはない)
これを束ねるのが番長で、
あと5年もすればそれは不良と呼ばれ、
さらに5年もすればヤンキーと呼ばれるものへ変質していく。

ビーバップハイスクール(83-)は風魔(82年-83)の一年後、
なめ猫は80-82年。
横浜銀蝿のツッパリハイスクールロックンロールが81年。

スケバン刑事(斉藤由貴版)が85年。
スケバンものは番長ものの女版アレンジだから、
80年代中盤には番長ものは古びていたということだろう。
尾崎豊が校舎の窓ガラスを割ったのは85年で、
校内暴力がそろそろ問題になりつつある頃。
スクールウォーズは84年、
中山美穂版のビーバップが85年。


つまり、風魔は番長ものの末期、不良ものの初期、
くらいに位置付けられることになる。

「あばれ者が硬直した周囲を変えて行く」
という物語は番長ものの基本かも知れない。
それは外部からの者=大抵転校生だった。

同じフォーマットに、
「さすがの猿飛」(80-84)
「コータローまかりとおる!」(82-)
「伊賀のカバ丸」(79-81)
がある。
暴れ者物語を、
「転校生が忍者だったら?」と忍者に置き換えたものだ。
番長もので勝負できないから、
忍者アレンジを加えたものだろう。

ちなみに「忍者ハットリくん」の、
コロコロでの連載が81-88。アニメが81-87。

大体同じ時期に、同工異曲のバージョンがあったことになる。
ただジャンルは様々で、
ラブコメがメインだったり、スポーツものになったり、
生徒会と対決したり、ギャグものになったりと、
重点が異なっていた。


当時の少年が夢中になったものでいうと、
ガンダム映画版が81-82年、
プロレスのタイガーマスクが81年-、
オレたちひょうきん族が81年-、
宇宙刑事ギャバンが82年、
映画幻魔大戦が83年、映画ナウシカとマクロス、
うる星2ビューティフルドリーマー(β)を見たのが84年、
バックトゥザフューチャーが85年。
たのきんトリオは83年解散。

他にももっとあったけど、
とりあえず風魔はこんな文脈の中、
暗闇を切り裂く一陣の風のようにやってきた。

リンかけの、
ギャラクティカファントム対ウイニングザレインボーを経て、
次は番長もので忍者ものを、
車田風味でやるのか、
と僕はとてもワクワクした。

大体あんな高さに飛べるのは、石松だけだろ。
でも風魔では当たり前だ。忍者だからね。
それを受ける壬生も、ギリシア十二神にいそうな佇まい。
後の風林火山だってカイザーナックルの変形だ。
竜魔は剣崎の変形に見えたし、
霧風は河合の変形に見えたし、
とにかく車田全開のめちゃくちゃ面白い漫画だった。
サイキックソルジャーはションベンちびるほどカッコいいと思ったし、
死鏡剣はスーパーマンだし。

聖剣戦争まではまじめに追いかけてたけど、
反乱編でのトーンダウンで読まなくなった。

ジャンプを自分で毎週買うのは北斗の拳まで待たないといけなくなる。
それまでは誰かのジャンプで、
キャプ翼とかキン肉マンとかキャッツアイとかウイングマンとか、
ドーベルマン刑事とか読んでた。奇面組もこのあたりか。


漫画「風魔の小次郎」は、
だから僕にとっては、竜頭蛇尾だった。

夜叉編、聖剣戦争前期までは神だったが、
聖剣戦争開始から後半は急落してしまった漫画だ。
のちの聖闘士星矢も、十二宮編までは神だったが、
ポセイドン編から急落した。
車田正美はひょっとしたらそういう作家なのかもしれない。
リンかけが、たまたまものすごい熱量でラストまで駆け抜けられた、
神作品なのかも知れない。
(僕のリンかけとの出会いは阿修羅編からで、
不思議な漫画だと思ったとこから)

「一体これからどこへ連れて行かれるんだろう」
のワクワク感こそが、
車田正美の資質なのかもしれない。
あるいは、驚愕に次ぐ驚愕で、
どんどん話をツイストしていく感じとか。
飛鳥武蔵の長刀から黄金剣が出てきた時の衝撃。
武蔵も死鏡剣を使った時の衝撃。
紫苑が谷に浮いた衝撃。
第三の聖剣、雷光剣のしびれる感じ。

この辺がとても好きだった。

白羽陣や霧幻陣が、ネビュラチェーンやダイヤモンドダストほど、
活躍しなかった残念感はある。
反乱編は黄金十二宮編のような、
風魔対風魔の同門対決の面白さに化けた可能性もある。

そうしたことをうまく使い切れなかった、
僕にとっての龍が、
まだ僕をワクワクさせている。



チャンスの女神は前髪だけという。
だがもう一度チャンスが来るとしたら、
聖剣戦争と反乱編を、龍に昇華したい。
出来るかどうか分からんけど、
それが僕の風魔愛だ。

どこかに風魔愛のあるプロデューサーがいて、
どこかに風魔愛のあるスポンサーがいたら、
連絡を乞う。

実写風魔のチームは、制作会社倒産で散り散りだ。
互いの連絡も禁止されてたし。
そろそろ再結成してもいいのではないかね?
posted by おおおかとしひこ at 11:48| Comment(14) | 実写版「風魔の小次郎」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ブログを拝見いたしました。
妖水のアオリが間違えているとの事ですが、監督がご記憶なさっているアオリは次の号の初めのページのアオリです。
監督のブログは見ているファンの方も多いので、訂正していただけたら幸いです。
Posted by さいとう at 2019年11月21日 01:24
さいとうさんコメントありがとうございます。

「次の号のはじめのアオリ」とのことですが、
手元の究極版では、
「疾きものその名は…の巻」の扉では、
「伝説のベールを脱ぎ…
今こそその威力の
全貌をあらわすか
風林火山…!」
となっています。
ページをめくった第1ページでは、
妖水がドオオオンと倒れ、アオリはとくになし。
ここに『妖水、真っ二つ!』が入っていたが究極最終版にはない、
という情報が正確ということでよいでしょうか?
Posted by おおおかとしひこ at 2019年11月21日 08:36
>夜叉編、聖剣戦争前期までは神だったが、
>聖剣戦争開始から後半は急落してしまった漫画だ。

同意です。
厳密には私の場合、武蔵vs朱羅(幻夢氷翔剣)まででしたが。
白霊山以降は、総司が待っていて征嵐剣が呼んだ?等々説明不足すぎて。
※余談ですが、どこかに「制嵐剣」という誤字がありましたよ。
誤字が無い方だなと思って拝見してましたが、唯一発見したものです。

作者自身も語っているように、親父さんの件で理解はしています。
高嶺姉弟の義父、辻本の父親、志那虎の父親の話から、
おそらく父親に対して愛憎ない交ぜの強い感情があり、
看病中から精神的、時間的に無理だったのだろうなと。

なので、監督の「風魔2銀の一族」構想ノートと、このブログを拝読し、
是非、監督に聖剣戦争以降をやり直していただきたいと思いました。

正直に言います。
夜叉編については原作が秀逸だったため、
どこかでドラマ化の情報を見かけても「無いもの」として、
つい最近まで詳細情報を見ることすらしていませんでした。

視聴した感想は、やはり原作ファンとしては複雑なものがあります。
が、それは原作の夜叉編が秀逸すぎたためです。
そして、聖剣戦争以降は作者も語っているとおり残念なものです。

できればですが、車田先生と共同でやり直していただければ、
ファンとしてはこれ以上の喜びはありません。
それは難しいだろうな…とは思いますが。
監督の車田愛と脚本家の才能があれば、
1ファンとして是非お任せしたいです。
Posted by リンまね at 2020年11月01日 23:52
>リンまねさん

征嵐剣の誤字は、制極界に引っ張られた可能性…すいません、制極界の方が好きなので…

原作ファンの方には色々思うところがあると思います。
しかし漫画の実写化の惨状を見るにつけ、ドラマ風魔は相当出来が良い方と自負しています。
僕は「火山高」を目指したのですが、実写「魁!男塾」を見ればわかる通り、あれが日本映画の限界です。日本映画にしては予算をかけた進撃やテラフォーマーズを見ても、日本の映像はとてもじゃないけど漫画を実写化する実力がありません。

スタッフに関しては問題ないのです。やればできる。
問題は時間ですね。人日で予算がかかるため、大きくは予算です。
リターンが少ない(人口が世界規模ではない)こともあります。るろうにはハリウッドシステムでやれましたが、世界配給前提の予算組でした。邦画とは桁が違います。
ハリウッドは一日2シーン(3分程度)しか撮りません。風魔は3日で25分撮らないといけない。映画はもう少し粘れるかと思ったら、3日で18分のノルマでした。今粘ったら午後に影響が出る(つまりは撮れない)、それでもここで粘るべきか、というやり繰りが監督には求められます。そしてそんな現場は僕は初めてでした。CMはそういうのはわりと粘れたので。
風魔は1話1000万で作っていましたが、
僕の理想を叶えるには、1話9000万くらいは欲しかったところですね。
(ライダーが1話3000、大河が1話6000)

つまり、
事情が絡まず僕が粘れたのは、脚本だけなんです。
30分13話の枠組みで夜叉編をどう再構成して実写ドラマとしてスケバン刑事並みにするかというものでした。
(スケバン刑事は推定ですが1話4000)

こうした内部事情は、僕はばんばん明かすべきだと思います。
もっと金があればやれる、だから金をくれ(DVD買ってね)、
という流れが資本主義なので。
舞台の収支が出る前に聖剣戦争をやらないことに決まったので、
舞台込みだったらやれたのになあ、とプロデューサーと朝まで飲んだのは覚えています。それでも7掛けくらいで聖剣やれと指示された記憶。
スポンサーはほんとにわかってないんだなあと車田泣きですわ。
自由に描ける漫画はとても羨ましい。


竜魔が征嵐剣の所有者だったというのは、読者人気でそうなったそうですが、
他に5人目がいて、竜魔や霧風が追加として聖地に呼ばれる、という展開の方が面白いと今なら思えます。

聖剣戦争が結局エフェクトバトルに過ぎなくなるのは、パチンコ版を見てもわかるかと。
このエフェクトを三回くらいしか使えない(予算)とすると、
どんな面白いストーリーをつくるか、というのが脚本家の腕の見せ所だと思われます。
そろそろCGバトルも新鮮でなくなってるから、ストーリーに帰着しそう、という読みもありますが。

いずれにせよ、制作プロダクション倒産につき、続編はファンの声が大きくないと動かないでしょう。「え、まだDVD売れてんの?」なんてことにならない限り、日本の会社という組織は動かないものです…。
Posted by おおおかとしひこ at 2020年11月02日 09:52
大丈夫ですよ。
原作ファンとして複雑ではあっても最終回まで視聴、
長年あえて読まないでいたwikipediaの「実写ドラマ」を閲覧し、
そこから、興味本位でこのブログまで辿ってきたぐらいですから。
視聴前は、「多分第1話の途中で観るのをやめるだろうな」
と思ってたぐらいでしたし。

オリジナル要素には複雑な思いですが、
全体的な出来が良いのは事実だと感じました。

どこかで書かれていましたように、
どうしても減点方式になってしまうんですよね。
とはいえ、
「この世に貫けぬ物は無し!黄金剣!」
「この世に斬れぬ物は無し!風林火山!」
等々、痺れて加点した部分も多いですよ。

>人口が世界規模ではない

中国で日本の作品が受けてるようなので、それが狙えればいいですね。
風小次なら、中国でも受けそうな気がしますし。
これが日本の忍者だ!と誤解されてしまうかもですが。
(NINJAなら、欧米でも売れそうな?)
Posted by リンまね at 2020年11月02日 21:43
ここから先はもしかしたら公開しない方がいいかも?
と思ったので先のコメントから分割しておきました。
承認・非承認、海苔弁にするか等、お任せいたします。

※このサイト、SJISになってますね。
折角、朱麗『炎』を正確な文字にしたのに、
プレビューで文字コードに変換されてしまったので直しておきました。

昨日も書かせていただきましたが、
聖剣戦争はもう思い切ってやり直していただきたいなと。

壬生攻介が幻夢氷翔剣を強奪、
偶然それを目撃した霧風が「聖剣を渡せ」と夢の霧氷剣、霧幻陣対決。
(監督もどこかで霧氷剣の方が強そうと書かれてましたね)
朱羅は壬生か霧風に斃され、『正当継承者』に引き継がれる…とか。

総司の紅蓮剣が負けそうな時に突如朱い炎が加勢して
「風魔朱麗炎」の声が聞こえてくるとか。
惜しくも斃れてしまった総司に代わり麗羅が『正当継承者』に。
麗羅ファン感涙&プロデューサーへの売りにできそうな気がします。
(若手漫画家のように持ち込みとかどうでしょう?)
ついでに、前座として「夜叉紫砲炎」も加勢、あるいは敵対とか。
「ば…ばかな?!お前は死んだはず!」はお約束ということで。

竜馬は死鏡剣の練習中(?!)に鏡の中から剣が現れ
(Fateのギルガメッシュ。虚空から徐々に剣が出てくるイメージ)
「こ、これは伝説の聖剣『死鏡剣』!」
…すみません、ただのボケです。

小龍もなんらかの形で聖剣を得て…、
(白い羽には白い朧か?)

5対5に拘らず、最後は鳳凰天舞+α対それら以外にしてしまうなり。
(思い切って劉鵬にも聖剣を?!)

どうせ思い切るなら、兜丸&雷電が雷光剣を狙って大番狂わせとか。

※万が一、着想済み、あるいは採用検討のものがありましたら、
管理者編集ということで全体あるいは一部を海苔弁(■等で伏せ字)にしていただいても。

正当所有者は負けないだろうというのがネックですが、
そのへんは奇襲や奇略、あるいは病死(?!)等々、要検討ですね。

聖剣戦争を根本から覆してしまうことになりそうですが、
かつての車田先生なら、このぐらいのことはやるだろうなという気もします。
「ジーザスウェイトの10人の使徒」という風呂敷を敷いておきながら、
「な…なにい!! デビュー戦が世界タイトルマッチ…」
と、あっさり壊したぐらいですし。
※余談ですが、私にとっては車田作品で最も鳥肌が立つシーンかもです。
これを書いた今も鳥肌と涙腺が…。

新訳聖剣戦争(あるいは聖剣伝説)ということで車田先生から許可をいただければ。
(プロデューサー経由等で原作者の許可を取るんですよね?)
Posted by リンまね at 2020年11月02日 21:55
>リンまねさん

ちょっとでも加点ポイントがあって良かったです。
ほんとは黄金剣と風林火山で、突き系の技と斬り系の技で殺陣を組み立てたかったんですが、二人の殺陣能力では厳しかったので断念しました。
絵柄やストーリーのクセのタッチの強い昔の漫画は、
どうしても実写にしづらいので匙加減が難しいところですね。
(今実写パタリロの話をしたか?)

でもやるなら思い切りやろう、
13話できちんと車田ロマンをやろうぜ、
というのが僕の覚悟だったので、伝わってよかったです。

僕が一観客としても、オリジナル要素だとふざけんな、いや、でもそのままじゃ無理だよなあ、と複雑な思いになったでしょうし。

車田吹き出しは最後まで悩みました。
でもそれだと「漫画に忠実」ではあるが、
「実写の世界」ではないと思ったので切った記憶があります。

ザシャアがうまくいかなかったのも悔しいですね。
ただ立ってる絵に「ザシャア」が入っても変なんですよ。
ダダダと走ってきて止まって「ザシャア」というのも変。
二、三歩歩いて止まるときに「ザシャア」というのも変。
立ってて振り向いて「ザシャア」というのも変。
仮面ライダーみたいに、前のシーンでジャンプして、
次のシーンへ飛んで着地とともに「ザシャア」も変。
地面がコンクリートなのに砂の音がするのも変。
いまだに正解があったんじゃないかと時々考えます。
ドン、はうまくいったんですけどね。

聖闘士星矢のファンはたくさん世界にいるので、
そこにアニメなり原作なりが浸透するといいんですけどね…
Posted by おおおかとしひこ at 2020年11月03日 00:11
>リンまねさん

面白かったので全公開してみました。笑
風魔の魅力は「死んだ者は生き返らない」と思ってるので、
復活は最初からオミットしてますね。
鈴木拡樹がもう一度麗羅、なら話題になるけど、あんなに完璧に死んだので無理でしょう。
壬生は「先に眠る」と言ったので、単に寝てるだけの可能性は微レ存。

風魔の居残り組の活用、龍王院狂須の活用はするべきだと考えています。
聖剣戦士の、月以外の場面も欲しいところですね。
僕的には「鬼面党事変」なるものを創作したいところです。
オリジナルキャラはあまり出張るべきではないので、うまく活躍してないキャラを狂言回しに出来るといいんですが。


そういえばいたなあ、ジーザスウェイト。不知火より勿体ない。
それをすっ飛ばしてデビューがチャンピオン戦も痺れたし、
石松が顔を殴らなかったのも良かったし、
ネオバイブルも良かったなあ…


聖剣でいうと、「正当所有者」が物語上ネックになるとずっと思っています。
なんかコネ入社みたいで面白くない。
「運命は自分で勝ち取るもの」の物語の方が好きなので、
それがために風林火山の修行を描いたつもりです。
その辺から再構築したいんですよね…うまく行くか分からないけど…
「大きくは運命で決まっているが、細かいところは人間の意志」
みたいな話になるといいなと考えています。

まあでも「段取り飛ばし」が車田ロマンの説明もありますからね…
Posted by おおおかとしひこ at 2020年11月03日 00:24
>13話で

ここが一番のポイントだと思いました。
アニメ版リンかけの日米決戦編で、激しい憤りと失望があったので。
全12話を消化するために無理矢理引き延ばしたようなあの作りには…。
おそらく、このせいで3rdシーズンが消えてOVAになったのかなと思いました。
対照的にその次のOVA影道編は全6話でほぼ過不足なく秀逸でしたし。
(原作ではこの時点で未登場の筈のヘルガ達には複雑な思いでしたが)
2ndシーズンを日米決戦&影道編にしていればちょうど良かったのに…。
そうすれば3rdシーズンで世界大会編を全12話でやれただろうに…。

OVA世界大会編は全6話じゃ尺が足りなさすぎで。
お陰で、
「待ちな…しょっぱなは俺にやらせろ 石」
「めずらしいな出不精のおめえにしちゃあ」
「あいつもしかしたらやいてんのかね…うふ」
という貴重な恋愛エピソードまで割愛されて…。

とはいえ、これについては現場ではどうしようもなく、
上が決めた条件で精一杯の努力をするしかないんですよね。
この監督のブログを拝読して、それを理解できました。
監督は与えられた条件の中で、ご自分の才能と車田愛を遺憾なく発揮されたんだなと。

日米決戦編のような後の必殺技誕生を匂わせるだけの苦しい引き延ばしとは全く違う
ということは理解していますのでそこはご安心を。

1クールというフォーマットが便利なのはわかりますが、
もう少し融通が利かないかな…とやくたいもない思いをしました。
Posted by リンまね at 2020年11月03日 10:07
>鈴木拡樹がもう一度麗羅、なら話題になるけど、あんなに完璧に死んだので無理でしょう。

白い朧から麗羅の魂が出現というのはどうでしょう?
兜丸や雷電も白朧剣が召喚した魂ということで。
もちろん、闘いが終われば白朧剣に還るというお約束だけど哀しい演出も。
※マイクル・ムアコック。
エルリックのストームブリンガー&紅衣の公子コルムの召喚能力のようなイメージ。

夜叉陣営は夜叉姫の仇討ちを動機とした怨霊ということにでも。
武蔵も「(仇討ち助勢の)アフターサービスだ」という新たな動機で、
壬生とのゴールデンコンビにするとか。

原作では微妙だった白朧剣の能力を補強する意味でも。
我ながらものすごく微妙なアイデアだな…とは思いますが。
Posted by リンまね at 2020年11月03日 10:11
>石松が顔を殴らなかったのも良かったし、

「チャンプの肩書きを背負ったおめえのパンチより、
我が友ケンカ石松の拳のほうが!!
何十倍も強烈だったぜーっ!」
で、私の涙腺は必ず崩壊します。

「剣崎!目をあけろ剣崎!死ぬのはまだ早いぞ!!
石松が許しても俺はまだ許してないんだ!
ねえちゃんはお前にはやらないぞ!」
「俺たちの本当の決着はまだついてないんだあーっ!テリオス!!」
という全読者総ツッコミの強烈な心臓マッサージも衝撃でした。
Posted by リンまね at 2020年11月03日 10:27
>リンまねさん

映像作品というのは、
スポンサー、TV局または映画館ネット、プロデューサーの三者で、
枠組みと内容の概要を決めてビジネスがスタート
(ここまでを「企画」といいます)し、
それに適した監督が抜擢されます。
企画は既に決まってるところからしか関われないので、
うーむここでなんとかするか、からのスタートなんですよね。
「19人のイケメンで舞台化も想定して腐女子がよろこぶやつ」
は決まってて、
それでも車田ロマンのドラマ、という最低限の矜持は示せたかなあと思っています。
聖闘士星矢の舞台を見れば明らかかと。(未見ですが)

「こういう企画をしたいんだけど」という持ち込みの企画もあるにはあるんですが、
スポンサーに企画が読める人がいないため、
扇の要のプロデューサーがどうスポンサーを口説くかが大事。
不景気によって、スポンサーが「確実に儲かるもの」にしか金を出さなくなったので、
原作つきか人気芸能人が出ない限り企画は通りにくくなりました。
風魔はギリギリ不景気の手前だったので、
僕の滑り込む余地があったんでしょう。

風魔2はことあるごとに色んな所に持ち込んではいますが、
ビジネスとして儲かるビジョンを示せるかと言われると、
前作の実績しかないんですよね。
「おもしろいから制作しよう」というわけではないのが、
界隈のビジネスの限界かなあと最近は思います。
「受けたから継続する」「受けなかったから消滅」はできても。

多くの実写化が爆死するのも、
すでに決まった枠組みがあまりにも酷くて、
ちゃんとした人ほど逃げるからではないかと思います。
泥舟は避けると。

ドラマ風魔は誰もが泥舟と思いきや、そこをなんとかしてしまった奇跡の一つだとは思っています。
もっとやれた、と思うところは一つもないので。
(小さなミスはありますが)

アニメリンかけは、もう時代が違うなあと思って見るのが怖くて見てません。
必殺技効果音付きのレコードを大昔聞いた時も「違う」しか感じなかったので…
Posted by おおおかとしひこ at 2020年11月03日 13:34
>リンまねさん

柳生暗殺帖の黄泉の国からの復活は、なんか違うと思ってるんですよね。
死者と話せないことが死だと思うんだよなあ…。
限定復活ものは切なくてハリウッド映画でも定番で好きですが、
風魔の死生観はあの墓標の荒涼とした感じかなあと思っています。


白朧剣の、輪廻を断つとかとても面白いんだけど、
それがなんやねん、てなったのが惜しいですねえ。
繰り返し続く聖剣戦争は小次郎の代で終わったわけで、
それは輪廻を断つ白朧剣が…おっとここまで。

あと先代の聖剣戦争を死牙馬は経験してるわけで、
白朧剣にはその代の聖剣戦士が…?
などの展開もあり得たはずなんですよね。
紫煌剣との対決が光vs白いモヤで終わったのが勿体なさすぎる。
(あのあたりから絵柄が崩れ出して、
異変が始まっていたのでしょう)

神の意思はどうだったのか、を含めて、
(神は姿を表さず奇蹟で意思を示すべきだと思っている)
聖剣戦争の再構築は車田先生と取り組みたいところです。
神がご都合のデウスエクスマキナにならないようにしないとなあ…


あ、ビジネス上鈴木拡樹が出てくれるなら、
ネロや皇帝役はアリかもしれません。スターシステム的な。
Posted by おおおかとしひこ at 2020年11月03日 13:54
>リンまねさん

「ねえちゃんはお前にはやらない」って感情はあったとしても、
殴り合いをしない今の子らはどうやって気持ちを整理するんですかね…
それをテリオス一発で表現した、秀逸なコマだと思います。

やっぱ車田必殺技は、声に出して叫びたいやつが多いなあ。
星矢もスカーレットニードルくらいまでは良かったんだがなあ…
Posted by おおおかとしひこ at 2020年11月03日 14:02
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