2019年11月18日

複数のプロットを走らせる意味

ただひとつのプロットが走るということは、
普通はないと思う。
大抵は複数の問題が同時進行しているものだ。

それはどういうメリットがあるのか。


「ただひとつのプロットだと、行き詰まる」からだと思う。

複数のプロット(問題解決)があると、
「Aが暗礁に乗り上げた時、
Bの解決を進める。
そこで得られた副産物が、本来のAの解決を進めることになる」
が可能になる。

これはつまり連鎖を組める。

Aを解決するためにBを解決するためにCを…
のようにしておいて、
C解決→B解決→A解決のような、
一気呵成の解決が組めるということだ。
クライマックスの解決は大抵このような怒涛の連鎖になっていて、
だから気持ちいい。
カタルシスもあるしね。

勿論一直線に組む必要もなくて、
D→C→B→E→B2→A
みたいな複雑な経路を組んでもいいし、
もっと複雑にしてもよい。

本筋Aから離れすぎると、
「今何やってんだっけ?」が分かりにくくなる(忘れる)から、
常に「これはAを解決するために必要なのだ」と、
意識づけするとよい。

うまくやればドミノだおしのような、
連鎖がつながる感じが出来て面白くなる。

後半は特にこれが増えるけど、
別に中盤全体でやってもいいし、
序盤にやったってよい。

AとかBとかCとかだとイメージしづらいかもしれないが、
「恋のモヤモヤが取れたら仕事も捗り、
そういえば仕事のことで気になっていたことが、
彼女の発言の中にあることを思い出して電話したら、
彼女の知り合いがそれの権威であることを知る。
しかしそれは実は最初に出てきた趣味の集いで出会っていた人だった。
その人のところへ彼女の紹介で会いに行くと…」
などのような感じをイメージすればわかるかもだ。

恋、仕事、趣味の集いのようなプロットラインがあり、
関係性の糸がクモ巣のように張り巡らされていて、
それを手繰って行くことで、
前進して行く感覚になるわけだ。

人は一見関係性がない所から、
関係性を見つけるのが好きだ。
「実はこれとこれが関係していて…」
「最初に出会っていたあれがこれだったのだ(伏線)」
などが大好きだ。

複数のプロットを走らせると、
これらの繋ぎがとてもやりやすくなるわけだ。

問題は、
ややこしくなりすぎないことと、
忘れないように印象付けるために、
それぞれのプロットラインのキャラが立っている必要があることだろう。
(恋と仕事と趣味なんて、ベタな組み合わせは平凡なわけだ。
だからそれを悟られないように、
趣味をスカイダイビングにするとか、
仕事を葬儀屋にするとか、
恋愛を同性愛にするとか不倫にするとか、
平凡でないパターンにしていくのは、
よく使われる手である)

それと、ただの説明では詰まらないから、
どのプロットラインにも感情移入出来るように作ってあるのが理想だ。

これらの繋がりが後半多くなるのは、
その仕込みに前半戦を使うからだ。
勿論これは一般法則に過ぎず、
随時変形させていってよい。


複数のプロットラインを走らせる理由。
それは他の助けを借りるためだ。
逆に、助けられるように、
連鎖が組めるように、
サブプロットは逆算で作られる。

「スカイダイビングに必要な燃料が、
葬儀屋の役に立つ?!」(こういうのがあるかどうかは別として)
の場面のために、
スカイダイビングと葬儀屋の組み合わせを選ぶのである。
全ては逆算。
一見乱雑に見える中から、秩序が出てくるようにする。

最初にただ乱雑に散らばらせても、
より乱雑にしかならないぞ。
posted by おおおかとしひこ at 08:57| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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