僕はキーボードの標準ピッチ、19.05mm(以下簡略化して19)は、
日本人の手に広すぎるとずっと思っている。
17ないし16が僕の手に扱いやすい。
たかが2、3mm差ではない。
それぞれ89%、84%に、キーボードの横幅も縦幅も変わる数値だ。
で、先日の遊舎工房のフリマでSAプロファイルゲットしたので、
テストしてみたら、
「ああ、19mmは外人の手のSAが最強だな」
と感じた。
SAキーキャップはずっと色が好きだったGMKのLime。
これがフリマに出ると聞いて、
早起きして行ったのだった。
最初に我らがminiAxeにつけてみたが、
ゴツくて全然よくない。
(ビジュアルはかわいいけど)
で、久しぶりにNiZを引っ張り出してきて付けたら、
かなり合う(運動曲線が)ことに気づく。
パームレストは2cm厚み、かつチルトスタンドあり。
しかも、かつて重いと感じた35g押下圧がそんなに嫌じゃない。
キーキャップ自体がゴツくて、全体がマッチしている感じがする。
トップ面のスフェリカルカーブが指を包むようになっていて、
撫で打ちでなくて下に押し込む系の打鍵なら、
かなり調子が良い。
しかし下に押し込む為には指を丸めなければならず、
それには僕の指の長さじゃ足りないようだ。
で、これって、もっと指が長くて、
手も大きい外人サイズだな、と感じたわけ。
写真だとかわいいように見えるけど、
実物だとSAはかなりゴツい。
「ハリウッド女優はみんな180越え」
みたいな感覚。
実際に見るとゴリラみたいなんだよね。
そんな感じだ。
逆に、ゴリラみたいな手があれば、
これは滑らかに打てることが想像出来る。
薙刀式、qwertyローマ字両方打ってみたけど、
どっちも使いやすい。
これに最初から出会っていたら、
qwertyローマ字をこんなものかと使い続けていたかもしれないくらいには、
快適。
僕は日本人で、その中でも手が小さく、
指が短いことは動画を見ても分かると思う。
だから19mmピッチを、
指を曲げた状態で上から下に押し込むのは、
とてもじゃないけど長く持たない。
だから無意識に撫で打ちすることで指をまっすぐにして、
距離を稼いでいたということが、
逆に判明した。
自作キーボードの一番人気プロファイルはMDAだと思う。
猫も杓子もBigBangだった時があった。
天面がXDA並に広く、
スフェリカルが浅く、
微妙に全体がシリンドリカルになっている。
僕はこれを触らないまま薙刀式の文字部分を作ったのだが、
「DSAよりもトップ面を広く、
スフェリカルは浅く、
全体は微妙にシリンドリカルに」
と思って作ったので、
結果的にMDAが一番近い。
で、これが撫で打ちにすごく向くんだよな。
撫で打ちは押下圧が軽い方がよくて、
今15g中心の変荷重を使っているわけで。
そもそもminiAxeのような36キーのミニマルレイアウトを使うのも、
「指が19mmピッチだと色々届かない」
ことが関係しているように思う。
数字段はいらない。小指外もいらない。
俺が外人だったら、
あるいはもう少し手が広かったら、
NiZ×Limeがエンドゲームだ。
リアフォ30のような鋭さがない、NiZのまろやかさが、
ABSキーキャップのまろやかさにとても合う。
SA>OEM>チェリー>DSA
の順で、繊細さが要求されないと全体に感じた。
(XDAとMDAはDSAの改良みたいな感じと僕は思う)
外人の自作キーボードが何故ハイエンドに拘り、
レイアウトやスイッチを工夫していかないのか、
わかってきた。
彼らの手には19のSAがエンドゲームなんだよ。
だから硬質な打鍵感とか存在感にこだわるんだ。
一方日本人は、「そもそも19が合ってない」ことが、
これだけ花咲く自作キーボードの工夫の原因なんじゃないか、
と思えてきた。
僕は日本語母語(入力システムが英語より格段に複雑)だし、
手も指も小さいし、
指の力も恐らく小さいので、
まだまだ工夫していかないといけなさそうだ。
2019年11月18日
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