配列をマスターしようとする時、
最初は指の位置を覚え、
単語練習をし(タイプウェルなど)、
秒2打くらいになったらヨチヨチ歩きの実戦投入になると思う。
単語練習をしっかりすればするほど、
文章を滑らかに書くのは、逆に慣れないことかも知れない。
というのも、単語練習と文章は明らかに構造が違うからだ。
単語練習は前後の関係がないが、
文章は繋がりに意味がある。
よくある言葉の連接が打てるようにならないと、
滑らかに打てるようにはならない。
たとえば上の、
「滑らかに打てるようにはならない。」は、
「滑らかに」「打てる」「よう」「には」「ならない」「。」
くらいに最初は分解して打つだろう。
しかし慣れて来ると、
「滑らかに」「打てるようには」「ならない。」とか、
「滑らかに打てる」「ようにはならない。」とか、
「滑らかに」「打てる」「ようにはならない。」とかの、
3ブロック程度を繋げて打つようになる。
ちなみに上の例では、
直前に、「打てるようにならないと、」
があるため、無意識がその結語「にならない。」
を予測しているもので、
「Aにならないと、Bにならない。」
という一連を、
指が一連に動くようになるものだ。
こうなって初めて、
文章が滑らかに書けるようになると僕は考えている。
慣れれば、AとBさえ滑らかに打てれば、
「Aにならないと、Bにならない。」構文は、
ほとんど三連接の意識になるわけだ。
こうなるまで文章打ちに慣れれば、
文章を滑らかに打てるようになるはずだ。
勿論この構文に匹敵する常套句は、
日本語には死ぬほどあって、
それらをどれくらい普段繋げて打っているかが、
「文章をストレスなく繋げて速く打てる」
ことと関係してると思われる。
ちなみに例に挙げた、
「にならないと、にならない。」の薙刀式での運指は、
【】をセンターシフトで表記すると、
【D】M,MJD【V】【D】M,MJ【M】
という非常に高速なロールオーバーを含む連接になる。
言葉のリズムにあっていると思う。
薙刀式にはこうした文章のつなぎを意識したものが沢山仕込まれていて、
こうしたことは従来の配列理論ではあまり語られていなかったことだ。
(そもそも設計時に考えていない、
という説もあるけどほんとうの所は不明)
あとはこんなパターンをどれだけ密に繋げられるかは、
経験量の差になってくると考えられる。
qwertyがいかに効率の悪い配列だとしても、
毎日qwertyで沢山書いていれば、
勝手に繋ぎ方を指と脳が経験して、
蓄積されたもので応用が利くようになるものだ。
自分のqwertyを凌駕するには、
それと同等の経験値を積まないと比較できないと考える。
(もっとも、qwertyより連接効率がよければ、
qwertyより少ない経験値で同じような指の繋ぎに至るだろう)
経験的にそうしたことが出来るようになるには、
10万字でもちょっと少ない感覚がある。
100万字書けば、
おおむねどんなパターンでも書けるようになる感覚がある。
問題はそこまで書くまで同じ配列を続けられるか、
ってところなんだけど。
(飽きたり浮気したり改造してしまったりね)
文章をスラスラ書くには、
それだけの背景が必要な気がする。
薙刀式ではバージョンを変えながらそうしたことをやって来ていて、
もう何百万字、何千万字書いたか分からない。
さらにまた私家版で配置を動かしてみたりして、
さらに負担が減ったような気がする。
これも微妙なニュアンスなので、
何万字か書かないと判断できない。
それらが連接の中に溶け込めるかも、
10万字書いても判断できないこともある。
(元に戻ったりすることもよくあるし)
で、こんなことと、ランダム単語の早撃ちの世界は、
随分違うなあなどと考えている。
でもRTC2019見たら、
Xタイパーになりたいとか思っちゃうんだろうなあ…
2019年11月26日
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