今回の見開きはこれが好き。
車田正美は、ある意味ハッタリの漫画家でもあると思う。
とにかく凄えなにかでバンバン驚かせ、
僕らが驚いてる隙に次を考えるという手を、
よく使うように思う。
今回も、
吊り橋に木を投げ入れたり、
空中に小次郎がピタリと止まったり、
ピアノ線の上のバトルかと思いきや銀河?の幻覚で平衡感覚を失わせたり、
竜王院狂須をカオスと間違えて「ゆくぞカオス!」
といってみたり、
雷光剣の回収にカオス皇帝自ら?がやってきたり。
あるいは、
「最後のコスモは竜魔お前だ!」と言ってみたり。
とにかく、
「なにい?!」の連発が聖剣戦争編だと言っても過言ではない。
聖地か!と言ってみたり、
体が動かん!になったり、
相打ちになったりと、
「予想とそれを覆すおどろきっぱなし」こそが、
車田正美の真骨頂なのかもしれない。
それを欄外のアオリがうまく方向付けを行なっていて、
このアオリがないJC版は、
片手落ちではないかとすら思う。
さて。
これはドラマになるのかな?
夜叉編の出来が良かった部分を、
聖剣編では活かせない。
とすると新たな枠組みを考えて、
そこにこの大筋を放り込み直す必要がある。
夜叉編では、「部活対決の裏で死合」という枠組みと、
「壬生黄金剣出奔」を柱(大枠)にしたけれど、
今回はさらに難しそうだ。
出た!
こうだ!
なにい?!
いや、こうだぞ!
どうなっている!
な、なにい?こうなのかー!
だけをやっているわけにもいくまいなあ。
当時のキン肉マンでは、
那智黒やミートくんやジェロニモが、
のちの男塾では冨樫と虎丸がこの役をやっていたが、
聖剣戦争編では武蔵や伊達がその役か…
(あと何回見ても「邪火麗が白いモヤに包まれた!」
のいい加減さに笑う)
週刊漫画19Pのペースと、
一気読みの感覚はまるで違うものだなあ。
さて三巻を待とう。
カオス皇帝のガッカリ感からの、
反乱編のグダグダを見届けよう。
僕はここで風魔から心が離れた。
霧風も小龍も死ぬ必要はなかったと思う。
「ほかに思いつかなかったからだろ」とプロとして手厳しくありたい。
で、じゃあ、どうすれば良かったのかを、
プロとして考えたい。
JC版基準だと反乱編でアオリと齟齬が生まれないかしら。
あと「終章」もあるのか。
それで答えが出るのか、それとも暗殺帖に繋げるのか。
2019年12月14日
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