腕一本、3kg以上あるらしい。
「キャベツ丸々一個分」という表現もあり、
そりゃ重そうだと思う。
肩で吊っていることは確実だけど、
それだけじゃタイピングする手と腕を支えられないと思う。
支点はあとどこか?
1. 掌底の小指部分(便宜上これを手首という)
2. 脈を取る部分(便宜上これを前腕前部という)
3. 前腕中部
4. 肘
のどこかしらで腕や手を支えないと、
長時間のタイピングは困難だ。
親指シフトは手を浮かして打つのだという。
ほんまかいな。
3とか4あたりと併用しているのだろうか。
「手首」という表現が曖昧だ。
手の首だから本来は2だろうが、
タイピングのときは1を指すような気もする。
混乱を避けるため、
以下では1を手首と呼び、2を前腕前部ということにする。
1. 掌底の小指部分(便宜上これを手首という)
パンタグラフ、ノートなどはこれだろうか。
この骨を豆状骨というのだそうだ。
腕は自然に外旋するため、
親指側は机に付かない。
これが左右分割キーボードがテンティングする根拠だ。
(しかし平面PCBだとテントすると親指キーも上がってしまい、
うまくいかないと僕は考えている。
4指だけテントして、親指はその面より下になるべきだが、
そうなると立体基盤が必要で、
それを成し得たのはColosseumシリーズなど、
空中配線が必要になる)
で、先日議論したように、
ここを支点に外側に回転させると、
尺側手根屈筋腱鞘炎になりがち。
しかしそれを分かっていても、
このポジションが僕は一番楽だと思う。
なので僕はこのポジションで、
左右分割かつ左右対称の、格子型配列を使っている。
(バビロンを使わず机の上で打つとき)
2. 脈を取る部分(便宜上これを前腕前部という)
机の手前のヘリが丸いとき、
これをすることもある。
腕も斜めになるし、手首が自由になり、
動かしやすくなる。
一時期パームレストから手首だけ出して打つフォームをやっていたが、
辞めた理由は、キーボードが奥になり、
机の面積がとてもいるから。
デスクトップくらい広ければ、それでも問題ないかも。
パームレストの高さのベストもよくわからないよね。
親指キーと同じくらい?それよりも下?上?
チルトスタンド併用すると角度も重要?
結局何も分からなくて、僕は1に戻した。
3. 前腕中部
机の手前のヘリが丸い場合、
こうして打つ人もいる。
ややキーボードを奥に置いて、
手首と肘の中間くらいをヘリに着けて打つ。
腕も手首も自由に動かせるため、
固定されて引っ張られる筋が少なく、
健康には良さそうだ。
しかし腕や手をたくさん動かすため、
カロリーが多く長考しながら長文を打つのには向いてないと思う。
ちなみにRTC2018生観戦したときの記憶では、
2と3の人が合わせて半分くらい、1の人が半分くらい。
ただ打つときは完全に手首が浮いていて、
構えに戻る、みたいなシステムだった。
短距離走はそれでもいいかもしれない。
親指シフトの「手首を浮かす」とは、
このような打ち方なのかもなあと想像する。
4. 肘
アームレストのある椅子があれば、
これが最も楽かもしれない。
肘を支点にして、手首を浮かしたり着けたり、
適宜打つ方法。
ただアームレストが外側過ぎると、
両腕がハノ字になり、
真ん中のキーボードに手を添えるために手首を外回転する、
疲れるフォームになるため、
アームレストを使うなら左右分割が合理的だと思う。
「アームレストを直角にセットして肘から先を置き、
机に着けてその先に左右分割を置く」
という極端な方法を天キーで聞いた。
たしかに楽そうだが、自宅限定とかだよね。
僕は「どこでも同じ打ち方にしたい」というノマド派なので、
どんな椅子でも、どんな机でも打てる道具を持ち歩きたい。
キーボード空中庭園バビロン(近日発売)は、
これを実現する。
机より低い面にキーボードを置くことで、
体の斜め前あたりに肘をつけて打てる。
ピアニストは肘をフリーにするかも知れないが、
長時間打鍵を視野に入れ、
「肘を自分の胴体でレストする」
という考え方とした。
手首をつけると楽だが、
遠くのキーには届きにくい。
無理をすると腱を伸ばすことになるため、腱鞘炎コース。
一々手首を浮かすのは効率が悪く面倒。
「遠くのキーを無くす」「ピッチを狭める」
という物理的な解決も併用できるかも。
手首を浮かす(支点をどこに取るかは234の三種あるとして)
方法では、自由に手は動かせるので、
腱鞘炎からは遠ざかれるが、
疲れるような気がする。
適宜使い分ければ、たとえば一時間おきに変更、
なども夢想したが、
キーボードやパームレストやバビロンの位置を、
毎度変えないといけないので現実的ではない。
第一、ノマド派でそんなに多くのグッズを持ち歩けない。
理想は、タブレット+キーボード+マウスの、
「みっつ」だと思う。
4つ目にパームレストまたはバビロンという解に迫られ、
僕はバビロンを選択した。
パームレストは椅子と机の関係で、
最適な厚みが変わってくるが、
バビロンなら肘固定なので、その先は自由度が高く調整できるからだ。
キーボードはどうやって打つのがベストなのか?
そもそも打鍵姿勢に複数の解があり、
ベストが決まっているわけでもない。
私たちはその姿勢すら決められない、それがキーボードだ。
それに比べて手書きの清々しさよ。
これぐらいシンプルで唯一解になるように、
僕はキーボードを進化させたい。
2020年01月08日
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