普通の70点くらいの佳作じゃないですかね。
以下ネタバレで。
地下室が出てきてから話が変わった。
詐欺師一家のコメディから、
えげつない韓国映画に。
僕は韓国映画の、
このえげつなさが好きではない。
露悪趣味に見える。
大阪の悪いところだけ見たような気になるのだ。
映画の中の韓国はいつもこんな感じで、
僕は韓国料理は好きだけど、
映画の中の韓国人は好きじゃない。
もっとライトなコメディにして、
適度な報いを受ける話にできないのか?
逆にもっとえげつない人間を描いて、
全員死亡にできないのか?
どっちつかずの、中途半端な佳品であった。
じゃあどっちにすればよかったのか、
僕にはわからない。
インド映画なら、
もっと豪快なコメディで、
もっと豪快に泣けるものに作り直すはずで、
僕はそっちのほうが、
映画として力があると思っている。
映画としてあるべきものの、
信をあぶり出すべきものだった。
カンヌはいつも、
アメリカ的価値観でないものに賞を与える、
カウンター(牽制?)の役割を果たしている。
この映画は人を幸せにしないが、
バカみたいな幸せ感に冷水を浴びせることは確かだ。
場末の二本立ての一本で、
新人監督のものなら面白かった。
六本木の大スクリーンで、
満場の客で見る内容じゃない。
映画館と、映画が、
乖離し始めていると思う作品。
2020年01月12日
この記事へのコメント
コメントを書く