気になっていたGateron Ink Yellowスイッチを購入。
非常に興味深いスイッチ。
ステムがPOM素材なので、上下が非常にスムーズ。
キーキャップの接点がハコ型になっているので、
キーキャップのステムが引っかかる確率が下がっている。
そして、スピードスイッチ仕様。
つまり銀軸と同様、
アクチュエーションポイントまでが短い。
ノーマルの60gのバネのまま使ってみる。
コロコロと打ててなかなか面白い。
60gは重いやろ、と思ったが、
アクチュエーションが浅いため、
前半の早い段階でオンになる。
なるほど、この重いバネは、
減速ブレーキゾーン→反転の為の、
反力用であるな。
しかし問題がある。
やはり重すぎて長時間には向かないこと。
そしてこちらの方が深刻なのだが、
アクチュエーションギリギリまで打ってあとは抜ける、
という打ち方が難しいことだ。
アクチュエーションが浅くなってしまったことで、
「どこまで打てばオンになるのか」
の深さが分からず、
結局セーフティを取って深打ちすることになる。
じゃあ底打ちしてしまい、
アクチュエーションが浅い恩恵はあまりなくなってしまう。
で、本題。
このスイッチをダブルスプリング法によって、
非線形バネ化してみたら良かったという話。
やり方はこうだ。
choc15gバネを用意。
元の60gバネを半分に切る。
この2本のバネを重ねて、スイッチ内へ入れる。
chocバネは細く、MXバネは太いので、
横から見ると凸のような二重バネが出来上がる。
バネルブはしておく。
バネ鳴りや軋みがなくなるので。
さあお立会い。
1. 15g始動で非常に軽く打てる。
2. アクチュエーションが浅く、半ば前でオン。
3. 急激に60g近い荷重を感じる。
4. その反力で戻る。
5. オンぎりぎりの浅さは、急激に荷重を感じるあたり。
つまり、アクチュエーションポイントが、
二段階バネの荷重変化ポイントに極めて近いので、
アクチュエーションぎりぎりに浅く打つことが、
指の感触でわかるようになるのである。
以前のchocバネ2本を重ねるやり方との違いは、
chocとMXのバネを使ったところ。
同径バネだと重なりで軋むが、
異なる径のバネなので、接触ポイントが極めて点になる。
これはよい。
15gで1.5mm程度のアクチュエーション、
そこを過ぎたら60gぐらいに重くなるので、
底打ちすることなく戻りに入れる。
そういう打鍵が可能だ。
つまり、Z方向に最小距離運動になったわけだ。
平面方向での指移動は普段意識しているが、
深さ方向の最小化はあまり意識しない。
しかもメカニカルスイッチのいいところ、
「底打ちしなくてもオンを認識する」
を最大限に使っている。
タクタイルの代わりに、
急激にバネの反力が強くなるような感覚の、
新感覚の非線形バネスイッチが出来上がった。
これはよい。
ひとつだけ欠点があるとしたら、
打鍵音が静音化されていないこと。
クリームスイッチのように、
トップハウジングとステムの当たりが鳴るので、
ここにテープMODをすれば静音化できると予測する。
あとこの派手な黄色に合うキーキャップがないことか…
ともあれ、
新感覚のメカニカルスイッチが出来た。
chocバネ2本のダブルスプリングよりも、
面白いかも知れない。
2020年01月15日
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