全体の地図と流れが出来たら、
ファーストシーンを書き直す。
それからラストシーンだと思う。
ファーストシーンやラストシーンは、
当初書いたものと異なるかも知れない。
全体の地図を引き直したとき、
全体の意味も変わり得るからだ。
全体の流れや意味がこうだとすると、
このように始めるべきだ、
このように終わるべきだ、
という判断が当然働く。
それに相応しいワクワクするオープニングはこうあるべきだ、
それに相応しい物語の閉じ方はこうあるべきだ、
ということが判断されて、
全体の地図が整ったはずだ。
地図はまだ流れの巨視的なものに過ぎず、
実際の感情の細かい襞ではない。
しかし、
その世界への入り口と出口という点で、
私たちが現実にいることと、
物語世界の中にいることとの、
ちょうど中間地点にあるわけだ。
だから、
入り方と出方をフィックスするのである。
こうすることで、
私たちがどのように物語世界に分け入っていくのか、
そこからどうやって出てきて、現実世界に帰るのか、
そのコントロールを計画することができる。
ああ、こういう風に分け入り、
こういう風に現実に帰り、
これまでの冒険を反芻することになるのだなあと。
そこが全体の地図と整合するように、
一文字一文字書きなおしていこう。
僕は一文字一文字直すのはあまり勧めない。
全体を見て、必要ならブロックを落として、
ブロックごと書き直した方が、
文の勢いが出来ると思う。
そもそも違う流れが書いてあるだろうから、
一気呵成に流れを作り直した方が、
ちまちま直したものよりも豪快でスムーズで繊細な流れになると思う。
ということで、
まずはファーストシーン。
次にラストシーン。
これをリライトすることで、
あなたはこれから冒険に出て、
帰ってくることを覚悟したことになる。
あとは地図を見ながら、森の中の長い旅に出るのだ。
2020年01月15日
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