2020年01月15日

最初にリライトするところはどこか

全体の地図と流れが出来たら、
ファーストシーンを書き直す。
それからラストシーンだと思う。


ファーストシーンやラストシーンは、
当初書いたものと異なるかも知れない。
全体の地図を引き直したとき、
全体の意味も変わり得るからだ。

全体の流れや意味がこうだとすると、
このように始めるべきだ、
このように終わるべきだ、
という判断が当然働く。

それに相応しいワクワクするオープニングはこうあるべきだ、
それに相応しい物語の閉じ方はこうあるべきだ、
ということが判断されて、
全体の地図が整ったはずだ。

地図はまだ流れの巨視的なものに過ぎず、
実際の感情の細かい襞ではない。
しかし、
その世界への入り口と出口という点で、
私たちが現実にいることと、
物語世界の中にいることとの、
ちょうど中間地点にあるわけだ。

だから、
入り方と出方をフィックスするのである。


こうすることで、
私たちがどのように物語世界に分け入っていくのか、
そこからどうやって出てきて、現実世界に帰るのか、
そのコントロールを計画することができる。


ああ、こういう風に分け入り、
こういう風に現実に帰り、
これまでの冒険を反芻することになるのだなあと。


そこが全体の地図と整合するように、
一文字一文字書きなおしていこう。

僕は一文字一文字直すのはあまり勧めない。
全体を見て、必要ならブロックを落として、
ブロックごと書き直した方が、
文の勢いが出来ると思う。

そもそも違う流れが書いてあるだろうから、
一気呵成に流れを作り直した方が、
ちまちま直したものよりも豪快でスムーズで繊細な流れになると思う。


ということで、
まずはファーストシーン。
次にラストシーン。

これをリライトすることで、
あなたはこれから冒険に出て、
帰ってくることを覚悟したことになる。

あとは地図を見ながら、森の中の長い旅に出るのだ。
posted by おおおかとしひこ at 11:19| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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