あなたは運命の使い手である。
ストーリーテラーとは、
最も面白くなるように、運命の糸をもつれさせて行く。
何もかも正反対の二人が会うようになるのは、
まるで運命のようである。
実際には作者が苦心して、
対照的な二人を創作して、
まるで運命であるかのように出会わせている。
運命は絶好の舞台を用意する。
実際には作者が苦心して、
そこに向けてストーリーラインを積み上げていったのだ。
このようになるにはどうすればいいか。
簡単な場合から考える。
まずAB二人の人物を創作する。
二人の目的、PとQも創作する。
PとQはコンフリクトの関係にある。
すなわちPが実現することとQが実現することは、
並び立たない。
また、
PやQを叶えるために、
小目的にPやQは分解される。
それを、P1、P2、P3…などと表記し、
一般的にPn、Qmと表記しよう。
ここで運命の糸をもつれさせよう。
「Pnを叶えるには、Qmを叶えることが必要になる」
と、
相手の小目的を自分の小目的になるようにすれば良い。
あるいは逆の、
「Pnを叶えるには、Qmを失敗させればよい」
でも良い。
だがPとQは敵対していることを知っているわけだから、
それはごく順目の展開だ。
時折呉越同舟しなければいけないようにすると、
もつれが生じるわけだ。
これを、一度ならず二度三度仕込んでいくと、
ABの二人の運命は、
もつれ合い、翻弄されているように見える。
もちろんこれが御都合主義に落ちいらず、
自然な展開に見えるように出来る腕が必要だけど。
そしてこれはAB二人の運命で見たが、
n人に拡張可能だ。
その連鎖が組めれば、
数奇な運命のn人の話を作れるだろう。
2020年01月27日
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