2020年01月29日

【自キ】銀軸と撫で打ち

軽い軸を追い求めて、10g〜25gの変荷重にしていたが、
突如銀軸、Kailh Speed Silver(40g)に変えてみた。

撫で打ちするにはどうすればいいか?
を追求してたらこうなった。


Gateron Ink Yellowは、
銀軸同様、アクチュエーションポイントが浅い。
これに15gベースの変荷重バネとして、
下半分に、1/2に切った60gバネを入れてダブルスプリングにすることで、
始動15、底打ち45?の、非リニアバネスイッチを使って来た。

で、気になったのは、
アクチュエーションが浅いことで、誤打があること。
(他のキーへ運指しようとして、違うキーでかすっただけで入力)

これを防ぐには、
1. 始動をもう少し重くする
2. アクチュエーションをノーマルにする
(たとえばGateron Ink Redのバネ交換)
が考えられる。

1も2もつまらなくなるなぁ、せっかく尖ってるのに、
と思っていたら、死蔵していた銀軸を思い出した。

アクチュエーションが浅く、
15gのリニアバネに変えたが、
同様にかすり誤打ばかりになってしまったスイッチ。
これを元の40gに戻せば、
アクチュエーションが浅いまま、
始動が重いのが手に入るのでは?
と思い、
今ならルブの知識もあるし、
フル交換してみた。

Kailh Speed Silver(リニア40g)を、
バネルブとステム接触部のルブをする。


で、これは、
黒軸の浅い版だな、と思った。

始動が重くなったので誤打はない。それがよい。
重いとはいえ、力×距離の仕事量は少ないので、
オンまではそれほどきつくない。
で、そのあとのブレーキングポイントでバネを貯めて、
次のキーへジャンプすることができる。
撫で打ちに加速装置がついた感じ。

黒軸は65gだし、
アクチュエーションは2mmだし、
どう考えても僕には使いこなせなかったが、
銀軸は、
それを軽く、しかも浅くしたことで、
外人の手用の黒軸の、
日本人版になったのでは?
という感じすらする。

おまけにルブしたことで、
挙動が高級スイッチなみになった。


高速打鍵していると、
一気に打ちたい言葉は比較的強く打っていて、
結構底打ちしていることに気づく。
一方、ゆっくり考えながらだと、
浅く打っていて、力を使っていない。

つまり、かなりタッチを変えて打っている。

逆に、
デジタルのオンオフの道具のくせに、
こんなにも指はタッチの差があるということ。
40g×1.1mmの仕事量(これは20g×ノーマル2mmとほぼ同等)
から、
40g×3.5mmをガツンと底打ちするからその倍くらい?
まで、
「指の力は、言葉の質によって変わる」
ということがわかってきた。

5倍から6倍くらい差のある、
細い線から太い線で、
僕は言葉を書いているようだ。


ペンでいうと、僕は昔Gペンを使っていた。
万年筆と似たようなペン先で、
細い線から太い線まで書けていた。
これに近いと思う。

「撫で打ち」という言葉で、
どんな打鍵でも似たような力で打っていると思い込んでいた。

撫で打ちでもGペンなのだということがわかった。


そもそもダブルスプリングを欲した理由は、
始動はいいけど底打ちが痛いことで、
とはいえリニアバネだと単純に始動も底打ちも重くなるからで、
始動軽め、底打ち重めにできないかと思ったことに端を発する。

それって要するに、
「様々なペンタッチに対応する筆記用具」
が欲しいということだったのかもだ。

アップルペンシルはこれくらいの筆圧変化についてくるかな。
いまいち嫌いでまだ買っていない。
アナログの絵の方が好きだし。

僕の言葉は、つまりは絵のようなのだ。


ということで、
弱くも強くも対応する、
Kailh Speed Silverノーマルバネルブ済みは、
とても自分に合うことがわかった。

万年筆沼に近いね、こういう話は。

撫で打ちする人は参考までに。



ちなみに薙刀式キーキャップは、
逆チルトセッティングで実験中。

疲労のたまりが違う気がするので、
経過観察したい。
posted by おおおかとしひこ at 23:38| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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