僕は新JISをお勧めする。
ローマ字にある程度疑問を感じる人はいる。
カナ配列のメリットは理解できる。
しかしカナ配列に移行しようとしても、
JISカナ配列はあまりにも広大で難しく、
親指シフトは同時打鍵が難しそうだ。
いずれにせよ非規則的な配置を覚えるのは、
一定の期間が必要なので、
それを覚悟した上で、
カナ配列を体験して、
これからの判断基準としたい。
そう考える人には、新JIS配列がお勧めだ。
ただしセンターシフト実装であること。
シフトが小指のいわゆる普通のシフトではなく、
スペースキーがシフトキーを兼ねた、
本来設計のバージョンをお勧めする。
(Windowsならば、配列変更ソフトDvorakJをダウンロードすれば、
同梱されているのですぐに使える)
配列を指に覚えさせるのは、
3日から一週間程度かかるだろう。
なんとなく打てるようになったとき、
これからずっと使っていて速くなるかどうかを想像しつつ、
ローマ字と比較するといいと思う。
新JISは僕が触ったものの中では、
多少の欠点はあるものの、
もっとも優しくマスターできるカナ配列の一つだ。
(対立候補には、よだかやかわせみやphoenixがある)
多少の欠点というのは、
濁音や半濁音で2打しなければならないことと、
右小指外があることと、
Qが「そ」と、使わないけど使うカナがあること、
Uの「ん」は、よく使うわりに打ちにくいこと、
TYもわりと使うこと、
くらいだろうか。
いいところも沢山あって、
「る」「っ」「う」「い」「お」「も」「゛」
「せ」「け」あたりは僕はとても好きだ。
これらを分かった上でさわれば、
カナ配列とは大体どんな感じか、
手が理解すると思う。
その上で、改めてqwertyローマ字がベストだな、
と思ってもいいし、
親指シフトや薙刀式や、
飛鳥や新下駄を射程に入れてもいい。
(カナ配列は複数マスターできるが、
メインは一個になってくる。
しかし複数配列をマスターすると、
「配列をマスターすることをマスターしている」
ので、二個目以降は手間が減る。
ひとつ目の苦労は決して無駄にならない。
新JISをマスターして次に薙刀式をマスターする方が、
いきなり薙刀式をマスターするより、
殆どの場合は早く楽にできるよ)
やってもいないのに尻込みしてもしょうがない。
やってみて良くなかったら、
やっぱクソだなという権利はある。
新JISは、
誰でもブラインドタッチで60カナ/分を書けるように目指した、
万人向けの配列で、
高速性はそれほどではないが、
取り回しはとても良い。
(外来語にはやや弱い)
カナ配列を触ってみたいなあ、
と思う人には最適の入門配列だと思う。
これを触った上で、
自分は、
範囲がどれほどまでなら扱えるのか、
同時打鍵は行けそうか、
シフト面が増えても大丈夫か、
拗音は二打でもめんどくさくないか、
などを、
肌感で分かるようになる。
そうすれば、
新JISがベストという結論もありだし、
その他のこの配列がよさそうだ、
という見立ても出来るようになると思う。
僕はさっさと自分用のカナ配列、薙刀式を作ったけど、
新JISを最初にやっていれば、
月配列系に行ったかもしれないなあ。
作家向けとか、タイパー向けとか、
配列には作者の意向がある程度反映されるものだが、
新JISはその色があまりついてないのが、
何となく良い。
言い方を変えれば、丸くて尖ってないから、
到達距離もそこまででもない。
ローマ字とカナ打ちを比較したければ、
新JISあたりがベンチマークになると思う。
結局、
欠点のない配列はないし、
長所はそれぞれの配列で違う。
その辺を分かった上で、
手の感覚を新JISで作ってみるのは、
とてもいいチョイスだと思う。
2020年01月31日
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