2020年02月01日

日本語の曖昧さと面白さ

バズってたので、この言葉について、
日本語の面白さについて考えたい。

>「コロナウィルスは目からも感染する」という情報を聞いたら通常の人間は「そうか、目も粘膜だもんな」という見解になるはずなんだが『視線を合わせても感染する!ヤバい!』とか言ってる人間が存在するっての本当に凄いよな。凄い。これはきっと、ただ物を知らない≠チていう話じゃないんだと思う。

これは感染知識の基礎知識の欠如もあるけれど、
実は日本語の問題でもある。
「目から」の「目」は、誰の目か書いてない、
省略されている言語だからだ。


感染者の目から→保菌者の目からウィルスが吹き出ている!危険だ!
予防する私の目から→手で目をこすったら感染の可能性があるな

と、「目」が誰の目かによって、
想像するイメージが違うから、
この齟齬が起こるのだ。


この言葉の前に、どっちの言葉があったかによる。

1. コロナウィルスは新型ウィルスで、
その感染の機序は十分な解明がなされていない。
感染者の飛ばした唾などからの飛沫感染は十分考えられる。
しかし新たな事実がわかった。
感染者の粘膜から、ウィルスが空気中に出ることがわかったのだ。

コロナウィルスは、目からも感染する。


2. 新型コロナウィルスはとても強力です。
日本に上陸しましたが、まだ爆発的な流行には至っていません。
皆さんで自衛しましょう。手洗いやうがいが基本で、
体内にウィルスを入れないことが肝心です。
また、粘膜はとても弱いので、そこからのウィルス侵入がありえます。

コロナウィルスは、目からも感染する。


このように、
前後の文脈によって、「目」はどっちサイドの目か変わる。
それが日本語だ。

僕は国語の客観テストにとても反対で、
それは日本語がこのような、
省略込みの含み表現を多用するからである。
文脈の読み込みをしないと、
「使われている言葉の抽出」だけでは、
複数の意味があり得る言語だと僕は思う。
(その含みも読み取りテストになるんだっけ)


それを欠陥言語だとも言えるし、
懐の深い面白い文化的言語だとも言える。

マスコミのインタビューが、
一部の切り取りで、
本来言っていない文意にすることは、
最近よく知られてきたことだ。

その言葉を見る前に、
どのような文脈でその言葉が出てきたのか。
それを日本語話者はたしかめるべきだ。

「ぶぶ漬け食べていかはります?」
だけでは言葉通りの意味は取れない。

それまで長居していたか、
今来たところでお腹が空いてるんですよ、
なのかで意味は変わってくるぞ。



そしてこのブログは脚本論なのだが、
つまりこれは、
モンタージュ効果だ。
posted by おおおかとしひこ at 22:14| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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