2020年02月02日

【薙刀式】長距離に必要なのはなんだろう

薙刀式は最初から長文特化を謳っているが、
色々やってきて、長文と短文の打鍵の違いがわかってきた。


ここでは、長文を一日5000字以上2万字まで、
短文をそれ以下とする。
2万字までとしたのは、それ以上の経験がないから。

タイパーは一日10万打鍵練習する日もあるらしいが、
ランダムな言葉中心で、
最初から最後まで意味が通っているわけではないだろう。
ちなみに文庫一冊は大体10万字だ。

ここでの長文は、
短文の集合体ではなく、
論文や小説のように、章や節は分かれるものの、
ずっと論旨が繋がっているものを指すとしよう。


薙刀式は、脚本や小説などの、
「物語を書くための配列」と目的を明確にした。
それは僕の第一の用途に耐えうるものが欲しかったからで、
短距離スピード競争が目的ではない、
とスタンスを明確にするためだ。
僕はアスリートになりたいのではなく、
作家になりたいわけだ。
鍛えるべきは指ではなく、文章の内容や取材力だ。

で、わかってきたことは大体こんな感じ。

・薬指小指は長期的にはあまり使うべきではない。
なるべく人差し指、中指、親指を使用。
・使うキーの範囲も狭い方が良い。
QTYPは避けたい。
・順次打鍵よりも同時打鍵が、同時打鍵より相互シフトが気楽。
・連続シフトは楽。
・1モーラ1打は楽。
・漢語の二文字目は、ういんきくつっちしか来ないので、
それに配慮した運指でないと熟語で疲れる。
・読点確定は楽。
・人差し指BS、エンター、カーソルは楽。
(これは親指にあっても同様かも)
・転んでも起き上がりやすいよう、ミスの修正がしやすいものを。
・編集したり修正できるショートカットを沢山使う。

なるべくスリムに、フォームも最小限に、
弱いところは極力使わない(長距離は蓄積する)、
よく使うのは全部人差し指、
繋がる感じでベタベタ打っていくこと
(相互シフトや連続シフト)、
リタイアを避けリカバリーがあること、
などが、
原則のような気がする。

秒10打の世界ではなく、
トップスピード秒5打くらいの平均4や3以下の指が、
動いたり止まったりする間欠的なイメージで、
しかも途切れず、
みたいな感じになると思う。

こうなったら、
「なるべく思考を邪魔せず、
少ない反射で書ける」ことが大事だと思う。
瞬間的な脳内マップはなるべくコンパクトにするべきだ。

薙刀式の清濁半濁拗音外来音すべて同置は、
それに寄与していると考える。


いくつかの原則は、
短距離タイパーのものと矛盾するのではないか。
たとえば彼らは、

・同時打鍵系は天井があるから順次打鍵有利
・連続シフトは離しのタイミングがあるから不利
・範囲は広くて単打を増やした方が有利
・指を鍛えて分離し、薬指小指にも負荷を、
むしろ使ってない指はないか
・句読点無視
・BSエンターカーソル無視
・思考の繋がりより、ワード内の繋がりに運指を振る
・指は適宜最適化するから、極論構えとかどうでもいい
・ノーミスが理想。ていうか前提。
・無呼吸

などと考えていると思う。
これらは薙刀式の性質と相性がとても悪い。

目的が違うから、手段は違ってあたりまえ。
(おれのタイプウェルSSも、競技が違うのによくやった方だよな)


高速性といっても、
短距離の高速と長距離の高速は違う。

短距離はエネルギーをどれだけ使ってもいいから前に進む、
モンスターマシン競争だけど、
長距離は燃費勝負だ。

信号一個稼ぐのが短距離とすれば、
長距離は明日までに無事故でつけばよいのです。


もちろん僕も男なので、
たまにはぶっ飛ばしたくなるけれど、
それは長距離の、ほんの一時間くらいだろう。


最近の薙刀式の改修は、
ボトルネックを太くすることばかりやっている気がする。
トップスピードを太くすることはやっていない。
なんなら、トップスピードが落ちても、
ボトルネック部分を改修しようとしている。
燃費効率という点では、そうかも知れない。


短文は、打つとか叩くという動詞が合う。
長文は、書くという動詞が合うと思う。

僕はキーボードを叩くことはしていない。
キーボードで書いているだけだ。
逆に、叩かせるような、打たせるような配列は、
僕には向いてないと思う。
posted by おおおかとしひこ at 11:05| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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