川べりでやったことのある、石切り(水切りとも)。
丸い石をなるべく水平に、回転しながら投げる。
石は水面で反射し、どんどん跳ねていく。
石と水ならふつうは沈むが、それが反射するという、直感に反する現象。
ダブルスプリングで作った世界は、
そんな打鍵感覚がある。
新しく作ったキースイッチに関しては、前記事を参照のこと。
これによって感覚が変わる。
一個一個押していくのではない、
連続的に石切りしていく感覚に近くなる。
このスイッチは、なるべく浅く打つのがコツ。
アクチュエーションポイントを過ぎたら、
急に重いのが来る。
つまり、理想の打鍵は、
浅いところだけで跳ねながら打っていくこと。
重い面で当たって跳ねかえされるように、
次へ渡っていく感覚。
汽水域というのがある。
海水と淡水が混じっているところ。
海水のほうが比重が重いので、
海水が下に、淡水が上のような層が出来る。
濃度が違うため、
ここで反射が起こる。
雲の層で濃度が違うときも同じだ。
電離層での反射が雲で起こり、
普段は聞こえない短波ラジオがきこえたりする現象がある。
どれも同じで、
密度の違う界面で、反射が起こっている、ということだ。
こんな感覚で文字を書いていく事が出来る、
これは文筆家垂涎のキーボードに相成った。
万年筆のように、
軽い感覚で、しかもその勢いを生かして次へ回転していく、
続け字のような感覚。
黒軸より始動が軽く、黒軸よりアクチュエーションが浅く、
しかも黒軸より底の反発力が強い。
そして、その界面がちょうどアクチュエーションになっている感じ。
これは、続け字のように運指していく薙刀式と、
軽く反射していく石切りのようなキースイッチの、
コラボレーションする感覚だと思う。
まとまりのある言葉を、なるべくまとまりの運指で固めた、
薙刀式の感覚にとても合う。
結局文章を書いていくという行為は、
ストップアンドゴーだと思う。
考えては進み、考えては進む。
長距離のマラソンにたとえたけど、
あんな風に淡々とずっと走ってるわけじゃない。
考えている時は足は止まる。
しかし書く時はだだだと書く。
一文を書く中でも、じゃらっと書くパートと、
言葉を選ぶパートがある。
(このじゃらっと書くパートを、
飛鳥のRayさんは、倍速打鍵と呼んでいたのではないだろうか?)
ああ、ペンで書くような感覚に、
はじめて肉薄したと思う。
これで疲れないのかまだ分かっていないが、
一万字くらいは楽勝で書ける感覚
(書くことがあればだけど)。
耐久試験を経たい。
あ、懸案の配列は、
究極版(仮)から2個入れ替え、
Xけ、Sひで多分確定。
今編集モードをいじり始めたので、もう少々お待ちを。
2020年02月03日
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