2020年02月03日

【薙刀式】水面を跳ねるように

川べりでやったことのある、石切り(水切りとも)。
丸い石をなるべく水平に、回転しながら投げる。
石は水面で反射し、どんどん跳ねていく。
石と水ならふつうは沈むが、それが反射するという、直感に反する現象。

ダブルスプリングで作った世界は、
そんな打鍵感覚がある。


新しく作ったキースイッチに関しては、前記事を参照のこと。
これによって感覚が変わる。
一個一個押していくのではない、
連続的に石切りしていく感覚に近くなる。

このスイッチは、なるべく浅く打つのがコツ。
アクチュエーションポイントを過ぎたら、
急に重いのが来る。
つまり、理想の打鍵は、
浅いところだけで跳ねながら打っていくこと。
重い面で当たって跳ねかえされるように、
次へ渡っていく感覚。

汽水域というのがある。
海水と淡水が混じっているところ。
海水のほうが比重が重いので、
海水が下に、淡水が上のような層が出来る。
濃度が違うため、
ここで反射が起こる。

雲の層で濃度が違うときも同じだ。
電離層での反射が雲で起こり、
普段は聞こえない短波ラジオがきこえたりする現象がある。

どれも同じで、
密度の違う界面で、反射が起こっている、ということだ。

こんな感覚で文字を書いていく事が出来る、
これは文筆家垂涎のキーボードに相成った。

万年筆のように、
軽い感覚で、しかもその勢いを生かして次へ回転していく、
続け字のような感覚。

黒軸より始動が軽く、黒軸よりアクチュエーションが浅く、
しかも黒軸より底の反発力が強い。
そして、その界面がちょうどアクチュエーションになっている感じ。


これは、続け字のように運指していく薙刀式と、
軽く反射していく石切りのようなキースイッチの、
コラボレーションする感覚だと思う。

まとまりのある言葉を、なるべくまとまりの運指で固めた、
薙刀式の感覚にとても合う。


結局文章を書いていくという行為は、
ストップアンドゴーだと思う。
考えては進み、考えては進む。

長距離のマラソンにたとえたけど、
あんな風に淡々とずっと走ってるわけじゃない。
考えている時は足は止まる。
しかし書く時はだだだと書く。

一文を書く中でも、じゃらっと書くパートと、
言葉を選ぶパートがある。
(このじゃらっと書くパートを、
飛鳥のRayさんは、倍速打鍵と呼んでいたのではないだろうか?)


ああ、ペンで書くような感覚に、
はじめて肉薄したと思う。
これで疲れないのかまだ分かっていないが、
一万字くらいは楽勝で書ける感覚
(書くことがあればだけど)。
耐久試験を経たい。


あ、懸案の配列は、
究極版(仮)から2個入れ替え、
Xけ、Sひで多分確定。
今編集モードをいじり始めたので、もう少々お待ちを。
posted by おおおかとしひこ at 12:33| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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