2020年02月06日

【薙刀式】配列と物理キーボードは、どこに効くのか

配列は、「パッと思ったことをバーッと書いていくとき」に一番効く。
物理キーボードは、「長いこと書いていくとき」に一番効く。

ランニングでいうと、
配列は走り方のフォーム、
物理キーボードは靴に相当するのでは。


パッと思ったことがメモ程度なら、
僕はフリックで書く。
ブログ1記事から数記事なら、薙刀式で書く。

会社のメールは、嫌々qwertyで書く。
(長文が必要なら、薙刀式で書きコピーする)

原稿はボールペン手書き。
漢直だし、レイアウトフリーで、
修正の軌跡が残るため、
アイデアの復活がさせやすい。
電源不要で軽い(ノート一冊とペン一本」のもでかい。


今思ったことを、なるべく手間をかけずに、
蒸発しきる前に書くこと。
それに無理がない運指のこと。

僕にとってそれが配列のようだ。

qwertyは僕の指ではしんどい。
無理がある運指がたくさんある。
出来ないことはないが隔靴掻痒で、
2000字くらいが限界で疲れる。

薙刀式の清濁半濁拗音外来音同置や1モーラ1アクションは、
「手間を減らして蒸発を防ぐ」ことに、
とても寄与している。
つまり水際の手間が少ないほうが、
僕には正義だ。


タイピングゲームの速さとは少し違うと思う。
どこまでいっても(たとえ初見文でも)コピー打鍵なので、
他所から来た文章に過ぎない。
「自分の中から出てきた思考」をどう書き留めるのかを、
僕はずっと考えてきた。

海から魚群を引き上げるときの、手間を減らすことが、
僕には大事で、
網にある魚を地上でベルトコンベアで運ぶのが、
タイピングゲームではないかと思う。
既にあるものをどれだけ効率よく捌けるかには、
僕はあまり興味がなくて、
どれだけ海の中から手早く取れるのかが大事だと思う。
(だから客観的指標はない)


物理キーボードは、これを長いことやるのに、
疲れないかどうかをサポートするものだ。
配列によって、楽にするキーボードがあったりすると思う。
僕は押下圧低いやつ至上主義だったが、
どうも撫で打ちと垂直落としでは、
適した押下圧が違うのでは、という仮説に最近至っている。

それは、
フォームが異なれば、適した靴の形が違うことに似ていると思う。


たとえばリアフォやhhkbは、
qwertyで垂直落としで書くことに、
最も適しているかも知れない。
僕は至高とされるこのキーボードでは、
全く満足しなかったのでNiZに転び、自作キーボードに転んだ。
何故だろうと考えた結果、
フォームと靴が合ってないのだ、
という結論に達した。


速いとか楽とかいう場合、
複数の現象を速いとか楽とか言っている可能性がある。

自分の中から出てくる思考を書き留める速さが速いのは、
楽だと思う。
1万字それをやったときに、疲れないのは楽だと思う。
(その作業時間は指標に過ぎない。
考える時間がかなりの割合を占めるので)

他人の言葉で、決まった言葉のランダムを競うのは、
一定以上を超えたら反射神経ゲーだと思う。
(人差し指タイパーみたいな悪フォームの人もいる。
トップレベルでは同時打鍵フォームは足枷になるそうだ)

靴の良し悪しは重要で、
練習の膨大な時間を楽にするだろう。

「親指シフトは速い」は、
当時の遅かったqwertyに比べて、でしかないし、
今はqwertyが逆転している。
「親指シフトは楽」は、
「その人にとっては」という主観になってしまっている。
(qwertyが身に染み付いた人には、
qwertyの方が楽だろう。
また、フリックが身に染み付いた人には、
qwertyよりフリックが楽だろう。
ただし、デバイスとしてのスマホは、
長時間打つ靴としては良くないだろう)


速さをタイピングゲームで競うことが、
僕はナンセンスだと思う。
正確にいうと、
速さの一部しか競っていないと考えるし、
これを速さの全てだということにも無理があると思う。
(よく考えてない人ほど簡単な結論が欲しいので、
「qwertyと親指シフト、タイプウェルで勝った方が最速」
なんて結論を欲したがる)

100mを走る競技と、
駅伝では、
フォームも靴も全部違う。

決まったトラックを走る競技と、
コースを下見出来る競技と、
知らない街を走る競技では、
全くフォームも戦略も違うと思う。


僕はいつも知らない街を走る。
比較的、長いこと走る。
そのフォームは、なるべく削ぎ落とした薙刀式だし、
靴はminiAxe×Gateron Ink Yellowダブルスプリング×薙刀式キーキャップ、
というだけのことだ。
速いし楽だ。
qwertyローマ字×hhkbよりも。

配列を変えたり、物理キーボードを変えることは、
フォームを変えたり靴を変えることに似ていると思う。
どんな競技のためなのか、
が大事かもしれない。

クロスカントリーとかラリーって下見出来ないんだっけ。
だとすると、薙刀式はそれ用なのかもね。
posted by おおおかとしひこ at 10:45| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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