配列は、「パッと思ったことをバーッと書いていくとき」に一番効く。
物理キーボードは、「長いこと書いていくとき」に一番効く。
ランニングでいうと、
配列は走り方のフォーム、
物理キーボードは靴に相当するのでは。
パッと思ったことがメモ程度なら、
僕はフリックで書く。
ブログ1記事から数記事なら、薙刀式で書く。
会社のメールは、嫌々qwertyで書く。
(長文が必要なら、薙刀式で書きコピーする)
原稿はボールペン手書き。
漢直だし、レイアウトフリーで、
修正の軌跡が残るため、
アイデアの復活がさせやすい。
電源不要で軽い(ノート一冊とペン一本」のもでかい。
今思ったことを、なるべく手間をかけずに、
蒸発しきる前に書くこと。
それに無理がない運指のこと。
僕にとってそれが配列のようだ。
qwertyは僕の指ではしんどい。
無理がある運指がたくさんある。
出来ないことはないが隔靴掻痒で、
2000字くらいが限界で疲れる。
薙刀式の清濁半濁拗音外来音同置や1モーラ1アクションは、
「手間を減らして蒸発を防ぐ」ことに、
とても寄与している。
つまり水際の手間が少ないほうが、
僕には正義だ。
タイピングゲームの速さとは少し違うと思う。
どこまでいっても(たとえ初見文でも)コピー打鍵なので、
他所から来た文章に過ぎない。
「自分の中から出てきた思考」をどう書き留めるのかを、
僕はずっと考えてきた。
海から魚群を引き上げるときの、手間を減らすことが、
僕には大事で、
網にある魚を地上でベルトコンベアで運ぶのが、
タイピングゲームではないかと思う。
既にあるものをどれだけ効率よく捌けるかには、
僕はあまり興味がなくて、
どれだけ海の中から手早く取れるのかが大事だと思う。
(だから客観的指標はない)
物理キーボードは、これを長いことやるのに、
疲れないかどうかをサポートするものだ。
配列によって、楽にするキーボードがあったりすると思う。
僕は押下圧低いやつ至上主義だったが、
どうも撫で打ちと垂直落としでは、
適した押下圧が違うのでは、という仮説に最近至っている。
それは、
フォームが異なれば、適した靴の形が違うことに似ていると思う。
たとえばリアフォやhhkbは、
qwertyで垂直落としで書くことに、
最も適しているかも知れない。
僕は至高とされるこのキーボードでは、
全く満足しなかったのでNiZに転び、自作キーボードに転んだ。
何故だろうと考えた結果、
フォームと靴が合ってないのだ、
という結論に達した。
速いとか楽とかいう場合、
複数の現象を速いとか楽とか言っている可能性がある。
自分の中から出てくる思考を書き留める速さが速いのは、
楽だと思う。
1万字それをやったときに、疲れないのは楽だと思う。
(その作業時間は指標に過ぎない。
考える時間がかなりの割合を占めるので)
他人の言葉で、決まった言葉のランダムを競うのは、
一定以上を超えたら反射神経ゲーだと思う。
(人差し指タイパーみたいな悪フォームの人もいる。
トップレベルでは同時打鍵フォームは足枷になるそうだ)
靴の良し悪しは重要で、
練習の膨大な時間を楽にするだろう。
「親指シフトは速い」は、
当時の遅かったqwertyに比べて、でしかないし、
今はqwertyが逆転している。
「親指シフトは楽」は、
「その人にとっては」という主観になってしまっている。
(qwertyが身に染み付いた人には、
qwertyの方が楽だろう。
また、フリックが身に染み付いた人には、
qwertyよりフリックが楽だろう。
ただし、デバイスとしてのスマホは、
長時間打つ靴としては良くないだろう)
速さをタイピングゲームで競うことが、
僕はナンセンスだと思う。
正確にいうと、
速さの一部しか競っていないと考えるし、
これを速さの全てだということにも無理があると思う。
(よく考えてない人ほど簡単な結論が欲しいので、
「qwertyと親指シフト、タイプウェルで勝った方が最速」
なんて結論を欲したがる)
100mを走る競技と、
駅伝では、
フォームも靴も全部違う。
決まったトラックを走る競技と、
コースを下見出来る競技と、
知らない街を走る競技では、
全くフォームも戦略も違うと思う。
僕はいつも知らない街を走る。
比較的、長いこと走る。
そのフォームは、なるべく削ぎ落とした薙刀式だし、
靴はminiAxe×Gateron Ink Yellowダブルスプリング×薙刀式キーキャップ、
というだけのことだ。
速いし楽だ。
qwertyローマ字×hhkbよりも。
配列を変えたり、物理キーボードを変えることは、
フォームを変えたり靴を変えることに似ていると思う。
どんな競技のためなのか、
が大事かもしれない。
クロスカントリーとかラリーって下見出来ないんだっけ。
だとすると、薙刀式はそれ用なのかもね。
2020年02月06日
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