2020年02月08日

見終えたあとに、ひとつ賢くなること

ストーリーというのはそういうことだと思う。


知らなかった世界を知ること。
知らなかった世界の法則を知ること。
知らなかった常識を知ること。
そうじゃないかと薄々思っていたが、やっぱりそうだと思うこと。
教訓。
警告。

そういうものがないものは、
ただのから騒ぎになると思う。

じゃあ蘊蓄を並べればいいかというと、
それはただの百科事典だ。
それを面白おかしく紹介するのは、
ただの編集者で、作家ではない。

あなたの中から出てくる、
新しい何かを知りたいのだ。

そしてそれを、
主人公が体験し、冒険した結果、
得たものとして、
知りたいのだ。

それが全く知らないことでなくてもいい。
すでに知っていることでもいい。
しかし体験は血肉になる。
ストーリーとは、とある人生の疑似体験だ。

何か新しいことを知ることのなかった体験なんて、
ただのなにもなかった日のことで、
そんなの過ごす意味がなかったのだ。


その最低レベルは雑学で、
その最高レベルは、人生が生まれ変わる体験だ。

だから、至高のストーリーは宗教と近接する。

無知の人が引っかかる、
特定マーケティングが可能という点でも似てるね。
posted by おおおかとしひこ at 08:59| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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