2020年02月11日

ほんとにこれでいいのか?

そう思う瞬間を、いくつか作ろう。


確実に成功する手段などない。
確からしい手段があるだけだ。

数学パズルなら解がでれば解決だが、
現実を相手にする人生では、
解が出たとしても、
それが現実に成功するとは限らない。


今考えられる、
その目的を達成する手段として、
Aが最も確率が高く、
真っ当な方法に見える。

しかし成功率は100ではない。
リスクが高いがよりリターンが得られるBの手もある。
成功率が不明だが、リターンが最大のCもある。

あるいは、成功率が高くリターンが少ないが、
目的以外のリターンがあるDもある。

その時主人公が取る手段は、
何が妥当だろう。

その取った手段こそがストーリーの骨になる。
その時、それが最善手である保証がないからこそ、
「ほんとにこれでいいのか?」
と不安になる時がある。

結果が5秒後に出ず、
一ヶ月待たされる時だってある。

ほんとにあれでよかったのか、
もっと別の方法があり得たのではないか。

確信とともに不安は常にある。

つまり、成功のスパイスは不安である。

そして、失敗の伏線は不安である。


どっちにしても不安が伴う。

成功の報酬が不安を上回るとき、ワクワクになり、
同じくらいの時ドキドキになり、
不安が上回る時ビクビクになる。

これらのレシピを使い分けよう。

ほんとにあれでよかったのか?
それは常に付きまとい、
緊張感を作るわけだ。

緊張感はストーリーの牽引力だ。
それが足りないと思ったら不安を増幅させればいいし、
結果が出るのを遅らせてもいいし、
安心したかったらそれらを減らせばいい。

スパイスはふりかけだから、量を調整できる。
リライトの時は、そんなことも調整していくと良い。
posted by おおおかとしひこ at 11:20| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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