ストーリーというのは、
目的を達成するために、色々な行動をすることを言う。
その行動の一つ一つは、全てが成功とは限らない。
失敗もあり得る。
ということは、「後悔する」というフェーズが、
ストーリーにはつきものである。
後悔しても何も生まれない。
しかし後悔は強い感情の反応だから、
強烈なシーンほど効く。
自分のミスで親友を死なせたとか、
会社が倒産したとか、
一家離散の原因は自分の軽率な行動だったとか、
とにかく大失敗があればあるほど、
後悔は大きいだろう。
なぜああしなかったのか、
なぜもっと最初から調べなかったのか、
なぜAだとわかっていたのにBを選んだのか。
後悔が襲ってきて、
おそらくその選択への非難もあるだろう。
消えてしまいたい、実際しばらく人と会わなくなるかも知れない。
この自然な反応は非常に重要だ。
やってしまったことの重大さを表現する。
さて、ここまでは後悔のフェーズの前半だ。
後半は何か。
立ち直りである。
失敗して終わるのはバッドエンドであり、
僕はそれを勧めていない。
ラストはハッピーエンドで終わるべきだ。
だから最後は成功で終わりたい。
ということは、失敗と後悔は、
再び立ち上がるための、前段階に過ぎないわけだ。
人は失敗した時どうするのか。
どこまで落ち込み、どうやって逆転するのか。
あなたが人生をどう捉えているか、
その作家性がもろに出るところだ。
他力本願でない、
メアリースーでない主人公は、
どうやってそこを切り抜け、次なる成功のフェーズへ移るのか。
成功は反省からしか生まれない。
反省は後悔からしか生まれない。
後悔を上手に描けることは、
成功を上手に描けるための、必要条件だ。
(十分条件じゃないよ)
いい後悔を書こう。
悔しくて夜も眠れない後悔を書こう。
思い出すたびに心に棘が刺さる後悔を書こう。
だから、その人は立ち上がるんだ。
2020年02月11日
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