「その場面は、そのキャラクターにとって、
立った場面でなくてはならない」から。
「そのキャラクターならではの場面を描け」
などと教科書ではよく言う。
それは、
そのキャラクターっぽい喋り方のことだろうか?
そのキャラクターっぽいポーズのことだろうか?
そのキャラクターっぽい話題を喋ることだろうか?
そのキャラクターっぽい必殺技のことだろうか?
僕は全部違うと思う。
そのキャラクターの行動のことだと思う。
ただ適当で無茶な行動ではだめだ。
そういう文脈の時、
そのキャラクターがその行動をすることで、
そのキャラクターが考えていることがわかり、
なるほどそのキャラクターらしいな、
と思う行動がベストである。
一人の時の行動でもいいし、
人前で見せる行動でもいい。
出来れば人前のほうが、
周囲が理解したり誤解したりするリアクションが作れるので、
話が進めやすいだろう。
ストーリーは、
「話す」「見る」「知る」以外の、
行動で展開するのであった。
喋っているだけでは進まないのだ。
喋ることは、そのキャラクターらしさを描くので、
やってて楽しいパートではある。
(なんなら二次創作はそれだけをしているジャンルだと、
狭義に解釈できる)
しかしそれは、
「そのキャラクターならではの場面」
になっていない。
正確にいうと、
「そのキャラクターが強烈に印象に残る場面」
ではない。
「不良がこっそり捨て猫を拾う」という例を出すと、
「拾う」という行動が、
彼の真の優しさを表現するわけだ。
普段のお喋りで優しいことを言っていても、
優しさの表現にはならないのである。
脳内のキャラクター同士のお喋りを記録するのはとても楽しい。
しかしその間、
ストーリーは停滞している。
なぜなら、行動をしていないからである。
2020年02月21日
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