手間を省くことと、高速化の関係は、
速度領域によって異なるのではないか説。
以下、
低速度: 秒3カナ以下(5.1打/秒)ブラインドタッチ以前
中速度: 秒5カナ程度(8.5打/秒)、喋る速度くらい
高速度: 秒10カナ程度(17打/秒)、Zタイパーくらい
としよう。()内はローマ字換算。
低中高
同鍵連打 ◎△×
通常シフト ○○×
左右交互 △○×
同時打鍵 △○×
アルペジオ △○◎
前置後置 △△○
僕はZタイパーより遥か下のSS程度で止まっているので、
高速度においては、
これまで見聞きしてきたことからの推測だ。
上の表のように、
速度帯によって、便利さが違う要素があるのではないか?
低速域では、
同鍵連打や通常シフトが楽である。
つまり手間を省く。
左右交互、同時打鍵は難しいと感じると思う。
アルペジオや前置後置は、めんどくさいだろう。
中速域では、
同鍵連打や通常シフトは面倒になってきて、
高速化の足かせになると思う。
同時打鍵や左右交互が「手間を省く」と考えると思う。
アルペジオや前置後置もよし。
高速域では、
同時打鍵すら足かせになることが言われてきた。
簡単のために秒10カナとすれば、
1カナあたり100msペースで打つわけで、
同時打鍵が前後と被らない、ミスしないためには、
常に50ms以内に同時打鍵のズレを収めないといけない。
安全をとれば45ms、40msくらいか。
僕の経験上これはかなり難しい。
60msくらいまでは調子が良い時でもいけるけど、
50msは結構ミスをする。
40msはほぼ成功しない。僕の場合。
テレビの1フレームは33msだけど、
2フレームずれはいけても、ビタはかなり難しい。
待ち構えて一回だけ打つなら可能だが、
一秒10カナのうち何回もあると、正確に打つのは困難だと想像される。
したがって、
前置後置シフトの、月配列やいろは坂が、
Zの結果を出していることは、
理論的に予測できる。
個人的には新下駄に期待しているが、
作者のkouyさんも限界に近いと発言しているので、
ここから大幅には伸びないかも知れない。
(人間、限界と思ってから伸びることもあるけど)
同時打鍵ですらこうなのだから、
通常シフトや左右交互は足かせになると思う。
左右交互はあまりに続くと、
どっちかの指がどっちかの指を追い越すことが経験的に報告されている。
片手の範囲なら順序を間違うことがない。
アルペジオ有利の根拠だろう。
なるべく塊を一気に打つらしいが、
指は8本しかないので(親指配列なら10だが、
親指にカナがなければ8本と同じ)、
秒10カナには、一回の塊では足りないわけだ。
このとき左右交互の行き来が多いと、
同期が困難になるのだろう。
qwertyローマ字の左右交互率は低いため、
比較的高速での安定性があるのだと考えられる。
中速域では、
前置後置は、僕にとってはめんどうだと思う。
二打必要なのが面倒だからだ。
同時や通常シフトのほうが、手間を省いていると感じる。
濁点後置より濁音同時が、
前置シフトより通常シフトのほうが、手間が省けるように感じる。
おそらく、
この辺の感覚の差が、
「なにが速くするのか」
に関するズレの原因ではないだろうか。
僕は手間を省きたい。
それは創作文においてである。
創作文においては、
中速域で十分だろう。
10分で1000文字書ければ上等で、
700あれば仕事に十分だ。
10分で2000あればコピー打鍵には有利だが、
創作でその速度は不可能だ。
(一般的に、3000〜5000字/日が、小説家の生産量。
速い人の記録では1時間5000字があるが、
これは一ヶ月に一回ある程度の、奇跡の時間帯に限る)
そこらへんに買い物に行く車と、
物流を支える長距離トラックと、
F1ドライバーの、
手間の省略は違うと思う。
配列や物理キーボードは、
どこらへんを想定してるのだろう。
薙刀式は高速域は設計の外だ。
(高速になった人が誰もいないので、ひょっとしたらいけるかも知れないが)
新JISは低速域〜中速域が楽だと思う。
qwertyは高速域で有利かも知れないが、
中速域や低速域では無駄が多すぎると思う。
リアルフォースは高速域から低速域まで対応できる。
hhkbはせいぜい中速域までだと思う。
パンタグラフやメンブレンは低速域用で、
中速域には向いてない。
(高速域でぶっ壊す前提なら使えるが)
自作キーボードは、おおむね中速度から低速域対応だと思う。
背景の違う人が、
手間を省くことや高速化、爆速化などについて、
同じ言葉で議論しているのが混乱の原因だろうね。
時々、発言者の想定速度域を鑑みたほうがいいかもしれない。
2020年02月21日
この記事へのコメント
コメントを書く