同様のことを、モノではなく、
別のものに適用してみるわけ。
たとえば人。
人間一般だと、こういう固定観念があるよね。
・生まれて死ぬ
・文化をつくる
・社会を形成
・自由意志
・神の存在を信じる
・科学をつくってきた
・金を発明
・肉体としては弱い
・マラソンと投擲はずば抜けてるらしい
・地球上の覇者
・男と女とLGBTがいる
・などなど
いくらでも覆せるじゃん?
不老不死の人間の話、
文化をつくらない人類の話、
社会を否定する人類の話、
自由意志はなかったという話、
神を信じない人間の話、
科学のない人類の話、
金のない人類の話、
動物との戦闘に耐えられる人間の話、
マラソンと投擲以外にずば抜けた肉体上のなにかの人間の話、
地球上の覇者は人類ではなかった話、
第三の性が生まれ、Xと名付けられた
いくらでもSFいけそうだね。
じゃ、特定の人間にしてみよう。
のび太を例に。
・ぐうたら
・居眠り
・特技は射撃
・ドラえもんにすぐ頼る
・いじめられる
ここで、「いじめられる」を逆にする。
「いじめる側に回る、ぐうたらで人に頼るキャラ」
を想像するとよい。
人に判断をあずけ、
自分からは何もしないのだが、
付和雷同として、いじめる側に回るキャラクターがつくれる。
そう、もうこれだけで、のび太とは違う新キャラが出来るのだ。
のび太臭を消すには、
居眠りや射撃を除いてしまえばいいよね。
その代わり別の特技を付与してしまえばいい。
そうすれば、全くのび太の痕跡のない、
新キャラを作ったことになる。
ドラえもん的なマンガチックな世界でのキャラなら害はないが、
これはダイヤモンドプリンセスの周辺にいる、
中間管理職のキャラクターそのものではないか。
リアリティの粒度でこのキャラへの批判は変わってくるね。
既成のキャラクターでやってみたが、
あなたの周りの知り合いでこれをやれば、
キャラの立った面白い人物像が出来ることうけあいだ。
適宜取捨選択しながら固定観念をリストアップすれば、
一人から二人キャラクターを作り出すことも可能だ。
じゃあ、自分をそれに適用して、
自分に似た全く違うキャラを作ることもできるよね。
僕は、主人公を自分にしてはいけない、
とよく警告していて、
これまでの失敗例についてもたくさん議論してきた。
これを使えば、
自分に近いけど自分と違うキャラをつくれるよね。
全く動かせないキャラクターよりも、
自由に動かせるのではないかな?
「自分と能力やスペックは同じだが、
自信だけは100%あるキャラ」というのは、
なろう系でよくあるパターンかもしれない。願望だからね。
で、これを主人公にしなくて、
脇役やチョイ役にしてもいいと思うんだよね。
そうすれば更に楽に動かせるだろう。
人に応用する以外にも、
組織、村社会、動物、生物、
などに応用可能だ。
あるいは、抽象概念についてやってみよう。
愛、約束、あったかい、さむい、おいしい、
などについて、
一個だけ逆にしてみた新概念Pについて、
何かストーリーを作れないか考える。
どう考えても愛ではないのだが、
やはりそれは愛なのだ、
なんて話を、Pで作ることもできる。
逆に、
愛に溢れた話かと思いきや、
実はまったく違っていたのだ、
というバッドエンドもできるね。
種は実に簡単だ。
固定観念をリストアップし、
任意の要素を逆にしたものを考えるだけ。
あとは、
「それが存在しているとしたら、
周りはどうするか、反応や利用して、
何がどう展開するのか」
を考えればよく、
それは常識がちゃんとしているほど上手く書けると思う。
想像力と固定観念は、
逆の要素に見えるが、
互いに利用できる別の概念である。
2020年02月24日
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