19時に更新されないまま、
という落ちのほうが面白かったなあ。
なるほどそういうことか、と思い始めていたら、
30分後にカフェの女子高生が「更新された」
って言い始めて最終回を見ることができた。
めっちゃ普通。
タイガーマスクと同じ最終回。はい解散。
「考察がすごい」って女子高生が言ってるが、
タイガーマスク見たことないだろうしなあ。
ラストカットはわたせせいぞう風味でしたね。
物語には、意味があると人は信じたい。
それは、人生に意味があると信じたいことと、
同じではないかと僕は考えている。
このワニですら、
「ヒヨコを助けて死んだ」
「それはとても綺麗な桜の咲く日で、
忘れられない一日だった」
と、意味を見出したい人によって、
意味づけられるわけである。
この「意味をつける機構」を利用したのが、
物語だと言える。
テーマはラストに決まる。
案の定、「かけがえのない日々を送ったやさしいワニ」
の無難エリアへ落としたか。
僕は「死とは更新されないこと」へ落として、
100話目が更新されない、
という落ちのほうが現代的でいいと思ったがね。
こうして、ラストでようやく意味が決まるのだ。
プロットをラストまで書かないストーリーなんて、
ありえないぜ。
このワニの物語は、
プロットで出されたら平凡すぎて却下となっただろう。
「100日間、狂騒状態を作り出す」
という意図であれば成功したことだが、
狂騒は明日になれば忘れてるさ。
小学館が単行本発売ニュースをフライングで出して、
せめて最終回後にしろとブーイングされたが、
この結末を知ってて、リリースを期待のピークに合わせてきた可能性が高い。
この最終回を見てから単行本言われても、
初動の動きはなかっただろう。
つまりは、ただの狂騒の仕掛けにすぎなかったわけだ。
2020年03月20日
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