2020年03月29日

【自キ】非プラスチックキーキャップ主義

僕は昔からプラスチックが好きじゃない。
自分がずっと使う道具が、
プラスチックであるのはとても嫌いだ。

だから、自作キーボードを始めて、
最初に作ったキーキャップは、木製だった。


それまで、木でパームレストを沢山作っていたからだろう。
ステムだけのパーツを天キーでゲットして、
木工で作って貼り付ければなんとかなるやろ、
と思ってしばらく使っていた。
これはいくつかの自キイベントで展示したので、
何人かには触ってもらえた。

僕はプラスチックが好きじゃない。
ガンプラ世代だけど、
プラモにガチハマりしたわけではない。
ABSがそんなに好きじゃないのかもしれない。
GMKのSAとか、見た目は好きなのに、
日常で触る気がしない。

だから、ずっとABS製のキーボードが嫌いだった。
はじめてPBTに触れたときは、
世界が変わったように思えた。
「材質が変われば、手触りが変わる」
と当たり前のことを知って雷が落ちた。

レジンによるアルティザンにいかなかったのは、
少なくとも文字部分30キーと親指2個、
32個は実用的に作りたいからだ。

3Dプリント設計を知ってから、
ナイロン、MJFガラスビーズ入り、
アクリル、Agilista、光造形樹脂、
などを試している。

ステムが自分で作れるようになってから、
木(チーク、ローズウッド、ヒノキ)、
美濃焼、ガラス、
ボタン(木、金属、本革)、
貝をためした。

加工性、量産性あたりのバランスだろうか。


象牙、石膏粘土、ジェルっぽいなにか、
本革、宝石の何か(たとえば水晶、瑪瑙、珊瑚あたり)、
鮫皮、鼈甲、
などはそのうち作ってみたいなあと思っている。


なんでこんなことを試しているかというと、
「手に触れるもの」だからだ。
自分の指を預けるものは、
しっとりと吸い付くようなもので、
自分の一部のようになるべきだ。

それには、ABSじゃだめなんだよなあ。
天然材料の、きめの細かさが大事。

人間の指は大体2000番くらいのやすりらしい。
すべすべのものを作るには1000番くらいだから、
それよりもすべすべを欲するのだろう。

ナイロンは1000番で磨くと、
かなりしっとりする。
これはこれで好きなので、
自分用のキーキャップは今後白で出して磨き、
それから染料染めでもやろうかと思っている。

一方、焼き物で出来ないかなあとも考えている。
陶芸入門して、焼いてもらおうかなまじで。

ステム部分を3Dで作り、
そこになんでも接着できるようなひとセットを作ろうかとも思っている。
そうすれば、四角や丸いものの一揃えがあれば、
なんでもキーキャップにできるようになるはずで。


はじめて買ったペン(漫画用)は、
木製の軸だった。
シャーペンは金属っぽいのが良かった。
プラスチックのボールペンはずっと嫌いだったなあ。

キーキャップがプラスチックである理由など、
なにひとつない。
「指で触れるもの」としてのベストを、
僕は追求していきたい。

成果物は、遊舎工房で触れるようにしておきます。


今のところ気に入ってるのは、
チーク(加工が容易で、脂を自分で出すしっとりさ)、
貝(ツルツルでしっとり)、
美濃焼(焼き物の手触り)、
ナイロン1000番磨き(ラムネみたいになる)、
あたりかな。

とりあえず薙刀式キーキャップrev2は、
1000番磨きナイロンで作ってみたい。
それでプロファイルが確定したら、
その角度に貝を接着できるようなものをつくりたい。


僕はプラスチックをずっと触っていたくない。
同志は沢山いると思う。
posted by おおおかとしひこ at 00:58| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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