何もかも完璧すぎる娯楽映画。
以下ネタバレ。
問題設定が秀逸すぎる。
「過去にタイムスリップしたら、
高校時代の母親に惚れられちゃった!
その時代にいるヘボい高校生の父親に、
惚れさせないと!」
というドタバタコメディである。
この事件とセンタークエスチョンを思いついた時点で、
半分勝ったようなものだ。
しかし残りの半分は、
猛烈にアイデア出しが必要だろう。
どうやってヘボ父に惚れさせる?どうやってヘボ父を奮い立たせる?
同じ設定で複数のバージョンの脚本が書けると思う。
余力があれば、
全く違う人物関係やエピソードで、
上の事件と目的が同じストーリーを考えてみるとよい。
ビフを使わないバージョンもあり得るだろう。
現代の彼女が「電話して」と書いたチラ裏が、
時計台に雷が落ちた日時を特定した、
という大逆転が最高。
伏線の見本のような出来だ。
この第二ターニングポイントのために、
いかに色々やってきたことか。
そして、過去にやってきたことが、
現代に影響を与えていることを見ることで、
主人公マーティがなしたことの価値を見せるのも、
上手なやり方だと思う。
これだけの展開の妙の脚本を、誰もが書けるわけではない。
しかし脚本がないと、映画は生まれないのだ。
2020年04月06日
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