2020年04月06日

名画劇場5: バック・トゥ・ザ・フューチャー

何もかも完璧すぎる娯楽映画。

以下ネタバレ。


問題設定が秀逸すぎる。
「過去にタイムスリップしたら、
高校時代の母親に惚れられちゃった!
その時代にいるヘボい高校生の父親に、
惚れさせないと!」
というドタバタコメディである。

この事件とセンタークエスチョンを思いついた時点で、
半分勝ったようなものだ。
しかし残りの半分は、
猛烈にアイデア出しが必要だろう。
どうやってヘボ父に惚れさせる?どうやってヘボ父を奮い立たせる?

同じ設定で複数のバージョンの脚本が書けると思う。
余力があれば、
全く違う人物関係やエピソードで、
上の事件と目的が同じストーリーを考えてみるとよい。
ビフを使わないバージョンもあり得るだろう。


現代の彼女が「電話して」と書いたチラ裏が、
時計台に雷が落ちた日時を特定した、
という大逆転が最高。
伏線の見本のような出来だ。
この第二ターニングポイントのために、
いかに色々やってきたことか。

そして、過去にやってきたことが、
現代に影響を与えていることを見ることで、
主人公マーティがなしたことの価値を見せるのも、
上手なやり方だと思う。

これだけの展開の妙の脚本を、誰もが書けるわけではない。
しかし脚本がないと、映画は生まれないのだ。
posted by おおおかとしひこ at 01:16| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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