濃いついでに、インド映画もう一本。
インド映画は見たらへとへとになるまで疲れる。
その日一日中何も出来なくなる感じ。
だがそれがいい。それこそが、劇場に求めるものだ。
ネタバレで。
トップシーンがまず上手い。
音だけの中継と、会社の中のレスリングがだぶる。
そして事件が上手。
「インドレスリング再興を目論む男に、
女しか生まれなかったら?
女版、インド版、ロッキー親子?」
という絶妙な設定でやってくる。
(これが実話インスパイアとはね)
序盤のどんどん勝ち進んでいく姉妹は面白いし、
中盤のクソコーチとの確執は最高だ。
悪役の見本のようなムカつきを分析しよう。
僕が好きなのはクライマックスの閉じ込められたあとで、
インド国歌斉唱で優勝を知る場面。
なんというドラマだろうか。
娘の独り立ちと願いが叶ったことの、
両方を示す、大感動な場面だ。
こうした、クライマックスやラストにピークを持ってくるのが、
名画の条件ではないだろうか。
レスリングのルール説明も異常に分かりやすく、
レスリングを僕らは初見なのに、
試合展開が手に取るようにわかる。
その説明の分量と試合の描き方は、分析に値する。
そのときの逆転ポイントをクライマックスに持ってくるのも、
お約束とはいえ燃えるよね。
「伏線は、解消を期待させる」よい見本だ。
2020年04月09日
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