2020年04月14日

名画劇場13: ゲーム

ミステリー風味2本目。
「ゲームの正体はなにか?」がセンタークエスチョン。
この明かされるラストの見事さよ。

以下ネタバレ。


一発アイデアで最後まで見せ切る手腕に注目だ。
「金持ちになったら必ずやるゲーム」
「それがどんなものかは言えない」
という謎解きムービーである。

いやあ、こんなオチ、仮に思いついたとしても、
そこに至る色んなあり得るルートを、
よくここまで結実させたな、
という展開部がすごい。

「バックトゥザフューチャー」のところでも述べたが、
事件と結末は決まっていたとしても、
シナリオというのは無限に真ん中の展開部を、
無限に変えられる。
あなたならどういう内容の中盤の展開にするか?
それを考えることはとても訓練になるだろう。


僕はフィンチャーの最高傑作はこれだと思っているが、
「ファイトクラブ」「セブン」に隠れてかすみがち。
「ドラゴンタトゥーの女」もあるしね。
「ゴーンガール」「パニックルーム」「ソーシャルネットワーク」
「ゾディアック」「ベンジャミンバトン」
など、
「何かが進行している感じは面白いんだが、
終わってみるとそれがなんだったのかイマイチわかりづらい」
がよく見られる監督だと思う。
シャマランと逆だ。
(シャマランは盛大なハズレもあるが、
フィンチャーは微妙ハズレで押さえ込んでる?)

その中でも、「ゲーム」はオチのキレが最もよい。
posted by おおおかとしひこ at 00:14| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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