2020年04月21日

名画劇場20: マトリックス

これをあげないわけにはいかないだろう。

以下ネタバレ。


いくつの場面があとあと引用されるイコン的な場面になった?

トリニティの着地、
ネオのマシンガン撮影(弾を避けるやつ)、
赤い薬と青い薬を選ぶやつ、
サングラスと黒コートでのアクション、
無重力のように壁走りしながら弾丸を避けるやつ、
弾を最後止めるやつ、
緑色の文字が落ちてくるサイバー空間の表現、
白バックに骨董品的なソファやテレビがあるだけの空間、
そこに棚に入った弾薬がズラリと出てくるやつ。

それらいくつものイコン的場面が、
ストーリーのどういう状態を表す時に出てくるかは、
きちんとリスト化して俯瞰してみるといい。

つまりそれは、
あなたのストーリーをどういう絵でイコン化するかを、
考えることであるわけだ。


ストーリーはよく考えれば類型的だが、
革新的なビジュアルとともに記憶される。
その関係性をチェックしよう。

サイバーパンクアクションとでもジャンルわけできるか。
似たビジュアルに「ダークシティ」があるが、
これはあんまり知られていない。
その差は何かを分析しよう。

「きみは救世主だ」と言われたり、
カンフーアクションを学んだり、
「思いの強い方がマトリックス界では強い」
みたいな、ジャンプ的な世界観が話題になったね。
そのへんが、中二たちをくすぐったのだと思う。
メアリースーぎりぎりでそちらに落ち込んでいないのは、
ネオが毎回命の危険を伴うことをするからだ。

マトリックス以前と以後で、
世界を救うヒーローのあり方が、
変わってしまったように思う。
それくらいに影響力の強い傑作。
posted by おおおかとしひこ at 04:16| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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