2020年04月06日

【薙刀式】思考が文字として現れること

頭の中で何が起こっているのか、
それが文字として現れる時、手との連動はどうなっているのか。
そこらへんのところはよく分からないけれど、
僕の例について考えてみる。


脳は一定を求め、身体は緩急を求める
https://menmentsu.hateblo.jp/entry/2020/04/05/010157

僕は、
断続的、間欠的なタイピングは全く好きじゃない。
思考が途切れることもいやだし、
そもそもバッファを積んでから、
手に投げるというラグが気にくわない。

たぶん、
僕は「思ったことが字に、ラグ0で出てほしい」
と思ってることがわかってきた。

間欠的に、
「ある程度まとめたら手に送り、
手がそれを書き留める。
手を止めてまたバッファを貯めて…」
だと、
いつまで経ってもラグがあることになる。

「あ」と今思ったら、
「あ」と出て欲しい。
思考入力がそういうものかは分からないが、
今思ったことが、
思い終える前に字で出て欲しいのだ。

「『いま』と言った時、既に今は終わっている」
というパラドックスがあるが、
いまと思い終える前に、いまと印字して欲しい。

僕は、その感覚を探してキーボードを工夫している気がする。


僕は脳内発声がなく思考しているから、
カナが出てくるわけではない。
モヤモヤした形として出てきて、
それが手で書くとするとこうだ、
と言葉に変換されてくる。
そこですでにラグがあるかもしれない。
だから、二重のラグはいやだ、と考えているかもだ。

脳内発声がある人ならば、
手が追いつくまで、1ラグは許容するのかもしれない。

僕の1ラグは言語になるまで、だろう。


で、漢字変換やミスタイプは、+1ラグになるので、
なるべくラグのレイヤーがないものを選びたい、
ということかもしれない。

手書き: ラグ1(思考を言語化)
薙刀式: ラグ2(思考を言語化+漢字変換)
qwerty: ラグ3(思考を言語化+音声化+漢字変換)

のように、僕からは見えている。

脳内発声のある人ならどうだろう。
音声を漢字に変換する手間が常にあるのかな。
僕は手書きの時は漢字として出てくるのだが。

手書き: ラグ1(漢字変換)
カナ入力: ラグ1(漢字変換)
qwerty: ラグ1(漢字変換)

のように見えていて、
どの入力法も本質的には大差なく見えてるかもしれない。
だから単純に「速さ」だけを基準にしやすいのかも。



僕がこれまでの日本語入力法にずっと違和感があったのは、
これまでの設計者やユーザーが脳内発声ありの人で、
僕がない人で、そこにそもそも認識の差があったからかもだ。
僕には方式によってラグが異なるのだが、
ありの人にはラグの差が方式によってたいしてなく、
感覚の差がとても大きいことに、
誰も気付いていなかったからかもしれない。


最近軽い文章ならば、
手書き(900)の倍くらいに、
薙刀式がようやくなってきた(1760)ようで、
ちゃんと構えてやるなら薙刀式、という使い分けをしている。
(PC開いて結線して、の手間はあるから、
量との兼ね合いだろう)


脳からの言語がラグなしで出るのが、
僕にはベストで、
それをやるには、断続的、間欠的なやり方では、
さらにラグ+1になり、
qwertyだとラグ4になるので、
そりゃあ話にはならんわなあ。

僕がここまで来た原動力は、
現行デフォルトがおかしすぎる、
というよく分からないまま虐げられた者の、
怒りのようなものなので、
それらが最近、「一体どういうことだったのか」と、
クリアになってきた気がする。
posted by おおおかとしひこ at 19:12| Comment(2) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
取り上げてくださりありがとうございます。大変参考になりました。
わたしも間欠的が創作活動によくないのは同意ですが、ただ常に休みなく打ち続ける負荷に私は長期的に耐えられない予感がしてます。
大岡さん並みの道具の工夫をすれば話は別だと思いますが、当方はリアフォ前提で配列作ってしまいなかなか。。

1760は憧れます。私の場合思考速度がどうも1500付近なので、1760で打とうとすると今のところ必ず間欠的になってしまいます。

間欠的であることにこちらは大岡さんほどの抵抗はないらしいのも事実で、その辺はさらに人による差を整理していけたら面白いですね。
脳内発声による思考内容はやまびこのようなもので、数秒なら脳内に音が響いていて消えずにいてくれるのかもしれません(弊害も多そうですが。。



Posted by めんめんつ at 2020年04月06日 19:50
>めんめんつさん

どもです。
僕もずっと止まらないわけではなく、
間欠的になることもよくあります。
途中でスマホを見たりもしばしば。
マラソンライティングはあくまで「理想状態を維持する走り込み」のようなものなので…

1760はまぐれだと思いますが、そこまで行けたのは発見でした。
そこまで行くと新たに痛む部分が出てきたりして、
まだキーキャップに改善の余地あり、な感じです。
コンスタントに1500くらい行けるようになると、
やっと「快適なタイピング」になるのではと想像してます。

しかし実は創作文で何時間も書くときに1000超えをやると、
結局手や肩を痛めるので、ゆっくりでよかったのだ、
という逆説が最終解答だったりして…
Posted by おおおかとしひこ at 2020年04月06日 20:45
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