引きこもって自キやるなら、MiniAxeはとてもいい。
普段は初心者は火傷すると警告してるけど、
それを乗り越えたらこんなパラダイスが待ってるぞ、
という話をする。
火傷の内容は、半田付けの難易度の高さだ。
米粒より小さなパーツを、いくつも表面実装する。
ルーペと表面実装の慣れが必要なので、
はじめての半田付けにはお勧めしない。
(僕は見様見真似で調べてやったけど、
二週間イメトレして、まる二日かけた)
慣れた人なら半日で終わるかもしれないけど。
(二台目は一日でできた)
これさえ乗り越えれば、以下のパラダイスが待っている。
・ホームポジションから全部届く
・左右対称、左右分割、格子配列
・持ち運びの自由さ
・マグネットつけられるUSBmicroB
・ホットスワップ
・ホームポジションから全部届く
僕がMiniAxeに惚れたのはまさにこれだ。
36キーしかない。
片手で、文字部分3段5キーと、親指3キーだ。
親指にレイヤーキー(Raise、Lower)を置くと、
親指はもう2キーしか残らない。
つまりこのキーボードは、
「文字を書く」に特化できる。
僕は残りの34キーは、文字30、スペース2(左右に)、
Ctrl、Shiftしかない。
カナ配列薙刀式は文字30+スペースキーの31キーしか使わないので、
薙刀式専用のキーボードとして理想的なのだ。
親指キーはギリギリ3個までだと思う。
薬指や小指の下のところに最下段キーがあるキーボードもあるけど、
あれはブラインドタッチじゃ押せない。
結果、「どの指も3キーしか使わない」
(人差し指6キー)になるわけだ。
はじめて60%キーボードを使った時は、
「全部に指が届く」と感じたが、
よく考えると本当にはブラインドタッチでは届いていない。
(出来る人もいるだろうけど)
僕が届くのはこれくらいの少ないキーだ。
それがよい。
30キー以下のキーボードも魅力的だが、
対応するカナ配列が出来るなら、そっちに移行してもいいかも。
僕は薙刀式を使うためにMiniAxeを使っている感じ。
・左右対称、左右分割、格子配列
左斜めにずれてるキーボードは信じられない。
左手を捻りすぎて酷使している。
左右対称にするべきだ。
左右分割はとても良い。
肩が開くし、適度にハノ字にすることで、
机と椅子と体の関係が異なっても微調整できる。
一回左右分割に慣れると、左右一体型がほんとに窮屈になってびっくりする。
肩をすぼめて何かを書くことは、
書く意識をも矮小にする。
おおらかに考え、のびのびと書くべきである。
格子配列は必ずしも必要ではないと思う。
コラムスタッガードもいいと思う。
格子配列の魅力は、幾何学的美しさ。
ミニマル思想のオシャレさだろう。
実用というよりはファッションかな。
・持ち運びの自由さ
小ささはモバイルにとって正義だ。
僕はインナーバッグに入れて持ち運び、
Surfaceと直結して色々書いている。
タブレットとの相性が最高。
コルネやlilyもいいとは思うが、
それより一回り小さいのはやっぱ良い。
(小ささでいうと、MiniAxeを16ピッチにした、
苦無16がある。これの持ち運びは超楽)
・マグネットつけられるUSBmicroB
左右キーボードを繋ぐのはTRSSケーブルが主だが、
MiniAxeは珍しくmicroB-microBを採用している。
これがケーブルの種類が無くて泣かせポイントなのだが、
逆にいうと、マグネット端子を被せれば、
マグネット化できるのはこれしかない。
本体とのケーブルもマグネット化してるので、
セットアップと片付けがとても楽。
いちいち抜き差ししてたら物理的に磨耗しそうだし、
モビリティが悪くなると思う。
このカチッ、という感じはとても手軽になる。
・ホットスワップ
何よりこれがすごくいい。キースイッチを入れ替えられる。
Ergo42は半田付けしてしまったらそれで終わりなので、
気に入ったスイッチに入れ替えるなら半田を全部剥がさないといけない。
それに比べてMiniAxeは、ピンセットで外せるレベル。
(慣れれば手でいけるときも)
キーキャップ交換とキースイッチ交換がいつでも出来るのは、
タイヤとサスを履き替えては調整できる車のようだ。
僕がしばらく使ったスイッチは、
Gateron Silent Red
Gateron Clear
Kailh Speed Silver
Gateron Ink Silent Black
Kailh Cream
Gateron Ink Yellow
だけど、
ホットスワップじゃなかったら6台必要だったことになる。
お陰でスイッチ改造ばかりする羽目になったけどね。
いまいちchocを探求できないのは、
MXほど色んなスイッチがないからかもなあ。
ということで、MiniAxeはいいぞ。
半田付けを怖がって手を出さない人もいるだろうが、
やってみればパラダイスだ。
2020年04月08日
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