とくに中指。
いまだに分からない。
何も知らない頃は、
手前に引っ掻き打ちをしていた。
腱鞘炎になったので、
「指を寝かせて、前に突き刺しつつ滑らせる」方法を会得した。
その後どうやらスタンダードなのは、
「指を(第一関節から指先まで)垂直に下ろす」方法だと知る。
親指シフトの「猫の手」は更に極端で、
親指もそうするそうだ。
ゆかりさんの3DキーボードLime40(テスト中)では、
手前に引っ掻く位置にキーキャップを持ってきていて、
引っ掻きでもしんどくないように設計されている。
キーキャップとの相性もある。
中指下段だけに関して言えば、
DSAやXDAは、垂直下ろししか打てない形だ。
(中段と全く同じ打ち方を迫られる)
SAはトップ面の凹みの多さから、これも垂直下ろししか出来ない。
hhkbとリアフォのシリンドルステップスカルプチャは、
一番勾配がキツイので、どの打ち方にも向いている。さすが。
タイハオプロファイルも結構勾配がキツくて良い。
リアフォに似ている。
(一時期チェリーの上中段とタイハオの下段を組み合わせたりしていた)
チェリー、OEM、MDAは中途半端な勾配で、
前滑りはしづらいが横方向の撫で打ちができる程度。
(しかしOEMは抉れが深くて縦方向にしか指が動かせない)
中段を例に取ると、
僕は中段キーキャップが同じ形であるべきではないと考えている。
なぜなら、指の当たる角度が全指で違うからだ。
人差し指を垂直にポジショニングすると、小指にかけて指はどんどん寝ていく。
球をつかむように指はできている。
現在鋭意設計中の3Dキーキャップは、
中段に関しては大体できたものの、
下段の角度をどう付けるべきか悩み中。
中段に比べてどれくらい勾配を付けるべきかという点で。
勾配多め→指がずり落ちる感覚がある
水平め→突き指っぽくなってしまう
勾配つけめ→まだ足りない?
みたいなところを行き来している。
下段キーをどう打つべきか、
配列側ではどう考えているだろう。
ほとんどの配列では、
中段>上段>下段と、
上段優先が多いように思う。
指を伸ばして打てる上段、スタンダードな中段、
指を縮めて打つ窮屈な下段、
という感じで、
「下段の頻度は下げよう」という設計思想が多いと思う。
明確に下段>上段を主張したのは飛鳥くらいで、
親指からの距離を考えたのが根拠だ。
薙刀式も実は親指との距離から、
下段を比較的重視している。
もともと僕が小指上段を打てないくらいなので、
重心が下気味になっていたこともある。
問題は中指下段だ。
薙刀式は重量級を置いていて
(左: は/を 右: ん/む)、
これは「人差し指中指で80%」を実現することのトレードオフだ。
薬指や小指の頻度を上げるか、中指下段の頻度を上げるかなのだ。
で、配列で工夫する手もあるし、
キーキャップで工夫する手もあるぞ自作なら、
と考えて、
現在はキーキャップ設計の方に重心を置いている。
このキーキャップなら中指下段でも打ちやすいな、
というのさえ出来てしまえば、
今まで打ちづらかった中指下段が好位置にすらなり得るかもなあ、
などと考えている。
しかしqwertyで、「、」が打ちづらいなんて文句はあまり聞かないね。
僕はすごく打ちづらくて、それもqwertyへの不信に繋がっている。
「、」は思考の切れ目なので、
休憩しやすいキーを打ちたい。
なのに打ちづらいキーを打つのは苦痛だ。
(ちなみに薙刀式では「、。」はそれぞれシフトの左右人差し指下段)
hhkbやリアフォが日本語入力にオススメなのも、
比較的打ちやすい下段キーの構造もあるかもだ。
3Dキーキャップで鍵になるのは、
親指キー、人差し指と中指中段、
中指下段、小指下段あたりだと思われる。
このへんのベストがどういうものか分かれば、
あとはなりで出来そう。
なので中指下段を考えることは、キモでもあるのだ。
中段における4指の角度のバラツキよりも、
指が曲がる分、下段のバラツキのほうが激しくなるんだよ。
その辺の議論を誰もしてなくて、
「ただ3Dキーキャップはお椀型になればいい」
なんて原始的な見方しかないのが残念だ。
あと、一時期は中指下段と中段だけ、
バネを5g重くしてたときもあった。
現在は等荷重だけど、バネ切りのバラツキで重めのやつは、
中指下段に優先的に回している。
配列設計でも鬼門がいくつかあって、
QTYPや6やBはよく議論されるけど、
C,の中指下段はあんまり言及されない。なんでやろ。
とくに正解が見えたわけではないが、
問題の周辺を整理してみた。
2020年04月15日
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