手首をつけて打つべきか/浮かして打つべきか、
長年の論争?がある。
僕はそのどちらでもない打ち方で固定しつつある。
まず両極端な二派のメリットデメリットを整理しよう。
【手首つけ派】
手首を机につけたままタイピングする。
パームレストあり派、肘固定派もいる。
○疲れないから、楽
○運指が安定する
×広範囲を打つ時はよっこいしょ、と手を浮かさないといけない
×長時間打つと疲れる
疲れないのがメリットのくせに、長時間打つと疲れるとはどういうことや。
あとで議論する。
【手首浮かし派】
手首を机につけない。
打たない時はパームレストで休む派も含む。
○高速で広範囲を打てるから、楽
△アームレストなどの横の何かがあれば理想?
×すぐに疲れる(10分連続は無理だろう)
×運指が不安定
高速化かつ効果が短時間であることから、
タイパーや、ダダダと打っては休んで考える間欠的なタイピングには向くと思う。
(親指シフトはこの打ち方推奨だが、
親指シフトの前提は間欠的なタイピングかも知れない)
僕は長年、つける/つけないは、
疲労と快速さのトレードオフだと思っていた。
単純な二極化だと。
僕が浮かしたくても浮かさなかったのは、
疲れるからだと思っていたが、
どうやら間欠的なタイピング派閥ではなく、
「20分くらいは休みなく打つ」という執筆スタイルであることに、
最近気づいてきた。
浮かし続けることは、10分もしんどいと思う。
だから手首つけ派だったのだが、
「手首をつけると30分くらいは楽だが、
数時間単位ではしんどくなる」
ということに気づく。
体を固定されて寝返りが打てないような感じか。
詳しく観察すると、
手首と肩が固定された状態で、
肘が吊られた状態になる。
腕一本はかなりの重さ(大体4kg)で、
それを手首と肩の間の腱で吊らないといけない。
アームレストがあれば楽になるとは思うが、
姿勢の固定が続く点では同じだ。
自分が手書きをするとき、どのように寝返りを打っているかを観察すると、
座り方をずいぶん変えたり、足を組んだり、
肘を机に乗せたり、机面から下げたりと、
結構な姿勢変更をしていることがわかってきた。
そもそも紙の位置やペンの位置もどんどん変わってゆく。
ところがタイピング姿勢だと、
キーボードと手をつける位置は変わらないため、
左右に動けないので、腰がどんどん落ちていくのみしか、
自由度がないことがわかる。
(それで先日あげた腰だけ落ちて腕が伸びた姿勢になるのだ)
実際人体が何分おきに姿勢を変えればいいのかは、
データがないのでなんともだが、
正座がどれくらい持つか考えただけで、
案外短い時間であることは予想できる。
執筆時間は数時間単位だとすると、
その間に10回20回は姿勢を変えないともたない。
だから手首つけ派は、持っても30分程度なのだ。
手首浮かし派は10分として、
タイピングはたかがこの程度しか持たない行為なのだろうか?
で、手首すり足派はこうだ。
【手首すり足派】
手首つけ位置よりやや奥にキーボードを置く。
机のヘリに前腕を乗せる。
手首は机面に、浮いてるか浮いてないかの頃合い。
武道でいうすり足の状態に。
手なのに足なのは、これ以上的確な比喩がなかったので。
○手首浮かしよりは運指が安定する
×手首つけよりは運指が不安定
○疲れにくい、腕の置き方次第で寝返りを打ちやすい
○色んな環境に適応できる
最後のメリットは、
色んなカフェを転々としながら書く、ノマドスタイルにとても良い。
色んなカフェへ行くとわかるけど、
机と椅子の面の高さの差は、全部違う。
仮に手首をつけるとすると、
肩の高さがカフェによって異なるため、
肘の高さが違い、前腕と手首の角度も異なり、
「同じ打ち方が出来ない」という現象に遭遇する。
「あそこのカフェは書きやすい/書きにくい」
「このカフェのこの席は書きやすい/書きにくい」
が発生してしまう。
すり足状態だと、
前腕のつける位置やキーボードの奥距離によって、
前腕の角度を一定に保てるメリットがある。
すり足を条件に調整すると、自然とそうなるわけだ。
これによって、
上腕のつく位置は異なるものの、
どんな机や椅子でも、基準姿勢は同一に保てるわけだ。
単純に、会社と家でも高さの差は異なるだろう。
姿勢が同一でない条件では、
何を基準にすればいいか分からなくなるというものだ。
疲れにくさについては、
手を浮かし続けるわけではないので、
長時間打てる。
同じ姿勢を続けずに、上腕のつける位置は適宜変わるので、
寝返りは自然と打ちやすくなる。
とはいえ、
何時間も連続して打つには、
まだまだ何かが必要な気がしている。
三時間もやれば、腱に疲れが残り、
ストレッチでは取りきれないので。
バビロンや膝山は便利で疲労が少ないが、
セッティングの面倒さがつきまとう。
荷物も増えるし。
もっと楽で持ち運びやすい器具も今構想中だ。
ということで、
とりあえず手首すり足派が、
今のところの安定解だ。
キーボードは薄くて低い方が疲れない、
紙に指で書くみたいなのが至高、
などと思っていたが、そこは重要でないかも知れない。
なにせすり足にしてしまえば、
それらのことは全部関係なくなるので。
もっと疲れない打ち方はあるのだろうか。
試行錯誤はつづく。
2020年04月18日
この記事へのコメント
コメントを書く