2020年04月25日

映画の企画書ってなんなんだろう

Twitterから流れてきた話。
OL三人がパン屋を始めたくて、企画書を書いたのだそうだ。


それを見た人の話。
> 企画書には、物件の家賃や改築費用と設備費用、目の前を公道の交通量や地域の市民性、協力してくれるパン職人の選定と置きたいパンの傾向、1日の販売目標額とロスゼロ対策、何故この場所でパン屋をやったら儲かるか等。
ビッチリ書かれていたけど読みやすかったそうです。

なるほど、パン屋の企画書というのはそうしたものか。
ビジネスプランとして考えるわけだね。
お金の流れを可視化して、
それなら回転しそうだ、というプレゼンなわけだ。


映画の企画書も、いまこうなってるんじゃない?

このパン屋の企画書には、
「このパンはおいしい」は書いてない。
あとはパンがおいしいかおいしくないかが勝負で、
それ以外は企画書として出来ているわけだ。

そしてパン屋さんは新しい業態ではないから、
そこそこおいしければ、
この資金回転は読める、
ということなのだろう。


だから、今の映画は、
資金回転が読める、聞いたことのある業態でしか、
つくられていない。

僕らが欲しいのは、
まったく新しい娯楽だというのに。

そこそこ面白くて資金が回転すれば、
映画はそれでいいのだろうか?


「その大勝負をするために、別の資金稼ぎをする」
というのは、
新聞のために小説を売り、
小説のために漫画を売った出版社や、
宝塚歌劇団のために映画館や不動産をやった東宝の、
やり方かも知れない。
何が本業か分からなくなってしまうよね。

パン屋さんのような、わかりやすい回転ではないところが、
映画が魔物たる所以だ。
posted by おおおかとしひこ at 12:28| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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