2020年05月08日

【薙刀式】話題の語と述べる語

薙刀式の最新動画は、かなり示唆に富んでいると思っている。
https://youtu.be/KY0llCDVfPM

とくに、長い文章を打って変換するときに、
速度において特徴が多くみられると思う。


長文を打つときに、次のふたつの特徴があると思う。

1 文の前半部の単語は、単語単位で打って変換することがよくある。
2 文の後半部は一気に打って、一括で変換をかけることが多い。

これは、日本語の構造と大いに関係があるような気がしている。
結論を後半部にまとめる日本語特有の構造。


「象は鼻が長い」の主語は何か?という有名な問題がある。
述語「長い」の主語は「鼻」だろうが、
じゃあ「象」はなんなのだ?という問題だ。

長年文法学者を悩ませた問題ではあるが、
現在これは、
英語のような外国語の意味での主語と述語が、
日本語には必ずしもあるわけではない、
という見解でまとまっていると思われる。

じゃあ何か、というところで諸説紛々なのではあるが、
僕は、「これから象のことを話題にします」という宣言文のようなもので、
「話題語」という役割を与える、
という説明が一番しっくり来ている。

象周りの話題というフレーム内で、
鼻が長いよね、という主語述語を述べていくのが日本語の構造である、
という風に考えるとわかりやすいのではないか。


で、薙刀式だ。

件の動画を見れば明らかだが、
前半での名詞を単語単位で打って、単語単位で確定しているのは、
話題語が多いと思ったのだ。

こういうことについて話します、という宣言のようなもの。
で、その範囲内で何かを述べます、
という「述べる」の部分が、すごく早く、一気に打てている印象がある。

この部分を仮に「述べる語」ということにする。
これは動詞や述語一語に限定しない、
もう少し長く一文や半文単位で何かを述べている全体を指すことにする。
だから、名詞も含むし助詞も助動詞も動詞も含む。
品詞が問題ではなく、文章全体での役割に近い。


つまり、
薙刀式は、話題語を打つのはたいして早くない。
「述べる語」を打つのが速く効率的である。

これまでは、名詞とつなぎの言葉、ということで理解していたが、
さらに突っ込んで、
話題語(名詞だろう)はゆっくり打った上で、
それらの関係性を述べるときに早く打てる、
それが薙刀式だ、といえないだろうか?

これは、日本語で考えるときの僕の脳内のリソースの使い方に、
非常に似ていると感じている。

知らない人に話をするときは、
AとBについて話しますよ、とまずイメージを与えて、
あとはそれらを頭の中で動かして論じていく感じ。
まずイメージを与えるのにゆっくりと相手を待ち、
いったん脳内に同じイメージが出たら、
それらをダイナミックに動かしていくだけで、
何かを述べることになる、という感覚だ。


だから、英語を含むゲルマン語系の考え方と、
薙刀式の考え方は違うかもしれない。
(日本語だけが特異的に右脳も使っているのだそうだ。
普通言語野は左脳だけなのに。この結果と関係ありそう)
このへんは、両言語できるネイティブと話したことがないので、
よくわからない感覚ではあるが。


左右分割距離を離すことで、手の素早さが封印されて、
脳内で考える速さと比例する感じになってきた、
という動画ではないか、
と件の動画を観察して思ったのだ。


僕が薙刀式を使っていて最も心地よい部分は、
この、述べる部分でのなめらかな加速だろうと思う。

タイプウェルが心地よくないのは、
話題語(名詞)ばかりだからだろうなあ。
(いや、もう少し頑張ればXJが見えてくるので、
そこまではやっておきたいが…)


日本語の構造と、薙刀式の打鍵構造は似ている。

ちなみに、親指シフトや新JISにはそれはほぼ感じられなかった。
飛鳥にはなんとなく感じたが、奥まで理解する前に挫折。
(中興版の21c-290の方がそれがわかりやすかった)
新下駄にはあまり感じなかったが、確率的に運指が楽なので、
そこまで違和感がなかった。これも中途挫折したけど。

もちろん、「自分の文体」という日本語と、
配列の関係を見ているだけかもしれないので、
色んな人の意見を広く見聞きしたい。


新配列勢の皆さん、ぜひとも動画を上げよう。
言葉を書くテンポだけで、そうしたことすらわかってしまうと思う。
posted by おおおかとしひこ at 23:18| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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