2020年05月12日

【薙刀式】ロールオーバーと底打ち

高級なキースイッチというのは、
大抵はトラベリングディスタンス4mm、
アクチュエーションは2mmに設定されている
(スピードスイッチは3と1が多い)んだから、
底打ちする必要は本来ない。
これが撫で打ちの根拠の一つだ。

にも関わらず、底打ちを0には出来ない。
なんでだろうと観察していると、
ロールオーバー時に底打ちが多いことがわかってきた。


底打ちなんてエネルギーの無駄だ。
アクチュエーションを過ぎたところで減速を終えて、
速攻次のキーへ飛べばいいのだ。
なんなら、アクチュエーションから底打ちまでのブレーキ区間は、
次への飛翔を溜める強いバネがあるべきだ。

僕はこう考えて、ダブルスプリングの荷重を調整してきた。

しかし色んな言葉を打っていると、
そう単純なモデルでは説明出来ないことに気づく。

たとえば、
薙刀式における、「かんがえる」。

F,(FJ)【O】I

(()は同時打鍵、【】はセンターシフト)

で考えると、
F,の「かん」は左右交互で凄く速く打てる。
最初のFを離す前に次の,を打っている。

つまり、感覚としてはF,の同時押しに近い。

右手中指→人差し指、,Jの次の運指も、
中指を離さずに人差し指を沈めている。
(それと同時にFを離してもう一度沈める)

つまり、
左人差し指、右中指、人差し指が、
同時に押されたような感覚になる瞬間がある。

このとき、撫で打ちというよりは、
底打ちをしやすいということが分かってきたのだ。


人間の指は、
曲げる方が伸ばす方より力が強い。
(赤ちゃんの握る力は案外強い)
これは木の枝の上で進化してきた猿の名残だろう。

だから、
一回押した指をキープして他の指も曲げる方が、
その指を離して他の指を曲げるよりも、
楽なんだろうと思う。

で、アクチュエーションのような浮いた位置でキープするより、
底打ちまで沈めた方が、
複数の指の同期が取りやすいのではないか。


単打だけなら、
そういったコントロールをしながらロールオーバーしていくことは、
可能かもしれないが、
薙刀式はセンターシフトもありながら、
左右指の同時押しも使うので、
そっちに気を取られ、
アクチュエーションギリで浮かせるなんてことまで、
指の神経を使えない感じだ。


特に高速打鍵をしようと思えば思うほど、
指の深さまで器用にコントロールすることは難しい。
ロールオーバーでバリバリに打てば打つほど、
XY平面まで意識は行っても、
Z方向まで気を配れない。

連接をどんどんロールオーバーで打てる配列は理想だが、
そのキースイッチは、
ストローク浅目でいいのか、
それともブレーキ区間が長い方がいいのか、
迷いはじめている。


こんなことで悩んでるのは、
全国でもほとんどいないのかも知れず、
ググりようもなくて途方にくれている次第。

そもそも、
軽い荷重を
→底打ちは痛い
→アクチュエーションまでは軽く、その先は異常に重く、
という改造方針でここまで来たのだが、
そうしてもなお、
「ロールオーバーは底打ちをしたいが、
単打では撫で打ちしたい」
という別ベクトルの欲望があることがわかったわけだ。

キーボード、奥が深い…


目下のところ、どういう連接でそういう現象があるのか、
探りながら打っている感じ。
posted by おおおかとしひこ at 21:10| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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