2020年05月18日

場所を変える

場所を変えると、話が展開しているように見える。
初心者がロードムービーを書きがちなのは、
展開が下手でも展開してるように見えるからだ。
(そしてそれは実質失敗してるのに気づかない)

では上手に場所を変えて、しかも展開させるにはどうすればいいか。


簡単なことだ。
目的を持たせれば良い。

「場所Aに行くことが目的になる」ようにすれば良い。
しかしそれだと、
Aに着いたら話が終わってしまう。

だからコツとしては、
「Xをするためには、Aに行かなければならない」
とすればいいわけだ。

そこにいる誰かに会わなければいけない、
そこにしかないもののために行かないといけない、
などである。

登場人物の目的Xをする場所はAしかないとすると、
Aへ向かうこと、移動は行動になる。


Xは最終目的でもいいし、
部分目的でも良い。

「お金を下ろすためにATMへ行く」でもいいし、
「レア物を抑えるために、お金を下ろすために、ATMへ行く」でもいいし、
「商売の初日を成功させるために、
レア物を抑えるために、お金を下ろすために、ATMへ行く」
でもいい。

とにかくXがその人物の目的だとはっきり分かれば、
Aへ行くことは行動であり、
展開だ。

勿論次のシーンでAにいてもいいし、
途中で邪魔が入ってもいいし、
Aに着いてもXがなかなか果たせなくても良い。
それは展開次第だ。


今書いている話では、
野球部が本気で投げるために、
ピッチャーマウンドへ行く必要があった。

だから、グラウンド以外の場所から話を始めた。
(逆算)

いろいろあって、
「じゃあ実際に投げてみよう」となって、
次のシーンはピッチャーマウンドで振りかぶるその男へと繋げた。

移動も到着も準備もすっ飛ばして、
そのXから入るのはよくあるやり方だ。


移動は、行動でなければならない。
つまり、
必然性があり、その目的を叶えるために最も合理的な行動であるべきだ。
それを阻害する要因、
たとえば「なぜそこへ行かないまま放置すると危険か」
も設定されていると良いだろう。


ただ単に風景が変わると面白いものだが、
それはただの旅行であり、
受動的な旅である。
「そこへ行くこと」が主体的にならなければ、
ストーリーとは言えない。

簡単に整理すると良い。
「Aへ行く」
とまずは書き出す。
「何のために: 」のあとを書けば良い。
「行かないとどうなるか: 」のあとにも何か書くと良い。


ちなみに、
Aへ行かなくたってXが出来ても良い。
最初からAで話を始めればいいわけだからね。

ピッチャーマウンドの話の場合は、
その前のシーンで河原で水切りをする必要があったので、
同じ場所で話が進められなかっただけで。
河原のグラウンドなら、移動の必要はなかったかもだ。
(まあ流石に、横を見たらグラウンドが、だとご都合主義すぎるよな)


問題は、AではなくXである。

なぜ、どうして、必然性。

それこそがストーリーである。
移動はあってもなくても、本来構わない。
posted by おおおかとしひこ at 00:20| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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