2020年05月22日

【薙刀式】客観的指標と主観的指標

「親指シフトは速い」というときに、ふたつの指標がある。


「速さ」

【客観的指標】秒間○打鍵、○ページの原稿を○分で仕上げる
【主観的指標】思いついてから文字定着までのスムーズさ

「○○配列に変えてスピードを上げよう」

【客観的指標】原稿アップ速度を○倍に、同じ時間で二本書ける!
【主観的指標】原稿に向かうまでのあの時間を短縮したい、
       書いてる時のもどかしさをなるべく減らしたい


僕は、「速い」には二つの指標があり、
混同されているのではないかと思っている。
使っている人は主観的指標の「速い」の話をしていて、
使ってない人は客観的指標の「速い」を期待しているのではないか?
とくに親指シフトでは、このすれ違いが大きいと感じる。

客観的に測定できるのは、長期的な生産力だが、
これはそもそも頭の効率の話だ。

タイピングゲームは高々数分での秒間打鍵数を測定できる。

しかしそれは短時間トップスピードでしかなく、
数ヶ月単位の作業をその速度でやるわけではない。
それはランダムで出現する決まった作業の効率を測るもので、
自由な発想の自由な文を打つ効率の測定ではない。
反復横跳びとサッカーの試合くらい違うジャンルだ。


ある一定期間の、たとえば10万字程度のエネルギー効率などを測定できれば、
○○配列は効率が良い、と客観的指標を出せるが、
その測定方法は存在しない。

「速い」は、主観で見るしかない。


親指シフトが速いのは、
僕は主観的だと思う。

それで原稿が打ちやすくなり、
結果客観的に疲れずに効率が良くなるなら、
それは速いのだ。

勿論打鍵数の少なさや、指の頻度バランスは、
qwertyローマ字より客観的にすぐれている。


しかし親指シフトよりも客観的に優れているものは、
飛鳥配列、新下駄配列、薙刀式など、
たくさんあり、
それらは「新配列」と今は呼ばれつつある。
(いくつあるかは不明だが、50から200の間くらいだろう。
日本語専用の数として見積もった)


とりあえず僕は薙刀式で1200〜1700字(変換後)/10分で打てる。
これは一種の客観的指標だが、
文章の質によっては500の時もあるので、
長期間で測定するべきだと考えていて、
それはなかなかに困難だろう。
そして疲労も主観的ではあるものの、
経験したどんな配列よりも疲れない。

こうしたことが、
親指シフトから議論がなかったことが、
親指シフトの死を早めたのだと考えている。



速くなりたい。
そこにはいくつかの指標があっていい。

僕は、
僕の脳内から溢れ出る洪水を、
文字に定着させる速さが欲しい。

薙刀式はその個人的ベスト解である。

それが親指シフトである人もいれば、飛鳥や新下駄の人もいる。
qwertyローマ字の人もいてもいいが、ほんとはごく一部だろう。


そもそもどう速くなりたいのか?
どう速くなるのが正解なのか?
自分のそれが見えていないのなら、答えも検討しようがない。


ちなみに、
固定文ランダム出現数分勝負ならば、
qwertyローマ字とJISカナが最強。
それ以外はまだわかっていないし、人による相性のほうが大きいと思う。
posted by おおおかとしひこ at 10:40| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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