2020年05月22日

伏線回収の見本(「ハングオーバー!」評)

頭30分がキツかった。
一回止めて、一日放置してたくらい。
でもその後を見てよかった。
中盤から怒涛の伏線回収。

これは構造的に勉強になる。

以下ネタバレ。


どの順で、どんなことがあるか、リストアップするといいだろう。
それらがどこで出て、どこで回収されるかもだ。

ブラックジャック必勝法。
8万ドル。
投げられたマットレス、屋上。
そもそも屋上で飲んだ酒。
麻薬の売人。
ホロコーストの指輪。
スタンガンのガキも良かった。

そして落ちの、バーテンダー。(何度も天丼してたよね)


ラスベガスのハメはずしという羨ましいことを題材に、
それらを伏線回収していく気持ちよさ。

虎がマイクタイソンのペットというのはものすごい飛び道具だが、
これがないと面白くないので、
シナリオには必須だろうね。


実はこのシナリオは、
コメディのガワを被った、
構造的にはミステリーだ。
ばらまかれた伏線を辿って一本の糸により合わせる、
ハウダニット形式のミステリーである。

答え合わせは「一度しか見ないで、削除するぞ」
というデジカメの中にあり、
それはエンドロールで種明かしになる。

見事な、
「最初から観客を騙すために仕組まれた遊び」
であったことよ。

いかに馬鹿馬鹿しい方向に風呂敷を広げ
(目覚めたら虎と赤ちゃんがいる
→結婚した?→パトカー盗んだ?
→ストリッパー?
→トランクに人が?)、
それをいかに上手に回収するか。

中国人に囚われてたのが別のダグで、
彼がそもそもの麻薬の売人というのもうまい。


ひとつひとつをチェックポイントとして、
シナリオの各何分に出てくるかの地図を作ろう。

シナリオの構造を考える上で、
大変勉強になるだろう。


「運命じゃない人」で、僕は似たことをやった。
これもオススメだ。



邦題はいまいちだな。
「ぶっ飛びナイトの後始末!」とでもとりあえず。
posted by おおおかとしひこ at 11:56| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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