ということをいつも考える。
ブラインドタッチ率は3割程度という。
つまり、7割の大勢は、キーボードを見ながら打っている。
(だから400字/10分なのだろう)
こんな人にとって一番大事なことは、
「すぐ目で探せる」ことではないだろうか?
つまりqwertyローマ字の方がいい、
という意見はそれが根拠だろう。
26から探せばいいし、
キーに二個文字が書いてないほうがいいだろう。
親指シフト?
キーに二個文字が書いてあるのは無理!
親指にも「親指左」「親指右」なんて書いてあって、無理!
同手シフトとか異手とかわけわかんない!
ってなるのではないだろうか。
おばちゃんはビデオの録画の仕方もマスターできないのだ。
配列を議論する時は、
ブラインドタッチが前提で、
その中での有利性不利性について語ることが多いので、
ついこの原始的な意見のことを忘れてしまう。
銀行のタッチパネルの、50音カナを拾い打ちするとき、
なんて検索しづらいのだろうと思う。
オオオカトシヒコを打つのが、
いつも大変手間取る。
毎度毎度行段を検索しないと探せない。
この面倒さの経験があると、
「さらにランダムに配置されたカナなんて、
探せるはずがない」
と思い込んでしまうのでは?
だって毎回ランダム配置のアルファベットを探してるんだから。
もっとも、
26文字でそこまで迷うわけではないだろう。
Aくらいは覚えてるだろう。
UIOあたりはなんとなくわかってるけど、「あのへん」くらいしかなくて、
毎回あのへんを探しているかもしれない。
あとは良く出る、TKや句読点は「このへん」は出来ると思う。
JISカナはサイトメソッド前提だから、
なるべく行を固めたそうだ。
しかし「行を固める」がカナを整理することになるとは、
僕は思えない。
だって行でカナを扱ってないからね。
辞書を引くときと、タッチパネルで打つとき以外に、
行を意識することはないし。
(フリックはブラインドで打ってるので、
逆に行を意識するとよくわからなくなる。
不思議なもんだ)
つまり、大勢の意見は、
「目で文字を探す人の意見」だと言っても過言ではない。
自作キーボーダーにおいても、だと僕は思う。
ブラインドタッチで打つときに、
qwertyよりもカナ配列がいいぞ、
なんて言ったって、
盲人の世界が想像できないことと、ほとんど同じだろう、
と僕は想像する。
(僕はそのために、あえてブラインドの言葉を使っている)
新JISは、僕が触った中で、
最もブラインドタッチ習得が優しい配列だった。
一日でほぼ覚えて、三日で秒1打くらいは打てた。
(600カナ/10分。これは変換後400字/10分と同じくらい?)
勿論カナ配列慣れしてた状況下での数字だから、
「はじめてブラインドタッチする人」は、
倍以上かかるかも。
自転車に乗れるようになるには一週間はかかるのかな。
もう覚えてない。
それくらいの努力と練習をすればいけると思う。
にも関わらず7割の人がやらないのは、
「目で見て探す」以外の世界を、
なかなか信じられないからだと思う。
僕は沢山書く人を楽にさせてあげたい。
そういう人はブラインドタッチだろう。
正式に出来なくても自己流のqwertyが多いと思う。
それよりも、新JISや薙刀式をブラインドタッチで打てるほうが、
よっぽど楽なのになあ、
なんて思うが、
世間の大勢の情報や意見がデファクトになってしまうわけだね。
そういう特殊な人向けには、
「プロモデル」なんて言い方がある。
ほんとのプロが使うかはおいといて、
「プロモデルかあ」なんて非プロが憧れで買うのはよくあること。
親指シフトののブラインドタッチは、
qwertyローマ字のブラインドタッチより効率が良いのだ、
という、
プロモデルのブラインドタッチで条件を揃えられなかったことが、
親指シフトの敗北の原因ではないかと僕は思う。
ブラインドタッチの強要は、
一種の免許制のようだと僕は思う。
7割は出来ない技能であると。
ほとんどの人はブラインドタッチできない。
若い人はフリックならブラインドタッチできる。
これが、プロになろうとする人の、
効率の良いキーボードのブラインドタッチを阻害していると、
僕は考えている。
4段配列のブラインドタッチは、
プロの中でも選ばれた人なんじゃないかなあ。
プロモデルの底辺を、薙刀式は救いたいものだ。
2020年05月27日
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