こういうのを一回やってみるといいのだ。
「ダメな会社の上司を倒す」
という話を一度書き、
時代劇に変えてみなさい。
これはほとんどの時代劇のプロットになる。
中世の「身分が違うがゆえに引き裂かれる男女」
を、
現代劇に置き換えてみなさい。
短いプロットで練習するのがコツだ。
ペラ一枚くらいで考えれば、
置き換えの練習になりやすいだろう。
ただし、その時代のその風習なりのクライマックスを考え、
異なるガワのときは、
そのガワを生かしたものをひねり出すなど、
「このガワでしか生きない何か」
を加えると、ただの置き換えの練習だけでなく、
より実戦的になるだろう。
逆に、
「このトリックを生かせるもっとも的確なガワは何か」
などと考える発想をしてもよい。
「友情のために遠くまで行き、何かを持って帰る話」
をメロスの時代と現代とSFで書いてみても、
面白いことになる。
「侵略者を倒す」話を、
元寇、アフリカの部族、現代(中国が侵略者でいいや)、
宇宙開拓時代、パラレルワールドの生き残りバトル、
で書き分けてみても面白いかもしれない。
どういう巻き込まれ方になるのか。
主人公はだれか。
主人公はなぜ戦うのか。
そこに感情移入させるようなエピソード。
クライマックスはどういうものか。
テーマはどう捉えられるのか。
ガワを変えたときに、
それらはどう変わるだろう。
逆にガワを変えても変わらない、
普遍的なものはあるだろうか。
それらのバランスが、
各ガワで変えられるとさらに良いだろう。
こうしたことを練習しておくと、
冷静に自分の作品のガワと中身をとらえられ、
なにをどう変えたらどうなるのか、
予測がつくようになってくる。
とすると、「こう書き直せばよいのではないか」
などと、冷静に判断できるようになってくるわけだ。
練習は練習だ。
どんどんやろう。
2020年06月30日
この記事へのコメント
コメントを書く