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僕は数理工学科という、工学の中でも数学寄りのところにいたので、
扱うのは記号ばかりで、数字は扱ってないな。
ていうか、数学はxとかyとかを扱う学問で、
1とか125とか利息や株価や期待値を扱うのは算数だ。
この発想をする人は、数学に挫折した人の先入観だね。
初心者あるある(自分がはじめたころのイメージの、
すごい版が名人だと思う発想)かもしれない。
野球はボールを投げたり取ったり打ったりすることだ、
と僕は思ってるけど、
甲子園行ったりプロになった人は、
野球をまったく違うことのように捉えてるだろうなあ。
その道のプロは、
初心者がこう思うだろうなということを想像して、
「違う世界があるんだよ。実はね…」
と語ると、すごく面白いかもしれない。
時々音楽のプロが楽譜や演奏のことについて語るのを、
テレビで見ることがある。
こんなのの数学版は、とても面白いと思うがね。
漫画やアニメでよくある、
すぐに暗算結果を出す人間コンピュータキャラは、
ただの算数キャラにすぎず、数学キャラではないのだ。
(算盤やってる人の方が算数は凄いよ)
数式に数値を代入して、数字を計算するのが算数。
(これはコンピュータでも算盤でも暗算でも筆算でも可能)
数式そのものを新しく作り出す理論が、数学。
(これはコンピュータや算盤では難しい)
もう少し踏み込むと、
「ある前提条件と結論の、新しくてしかも数学的に正しい組み合わせ」
を発見して証明するのが数学だ、
といっても良いかもしれない。
描く人の、知識不足の露呈にすぎないのだ。
もちろん、その道のプロが日本語で語らない不足もあるのだが。
2020年07月03日
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