2020年07月11日

成立する/しない

最近の僕の口癖。

それは企画として「立っている」とも言ったりする。

その条件について。


ざっくりいうと、
全体を見たとき、
他のたくさんの企画群から見て、
目立ち、潰れないようになっているか、
ということだ。

それは、何かに似てるがゆえに目立たないとか、
パクリやんけと見抜かれたら終わりとか、
そういうことでないオリジナリティがあることと、
ストーリーとして成立しているか、
という二つの要素があると思う。


前者としては、
企画として際立っている、
ということだと思う。

目立ち、誰も考えなかった新規性に満ち、
好奇心が刺激されるということだ。

地味で目立たないものは埋もれる。
(地味でも物凄くいいものは、
いずれ認められるが足が遅いことは覚悟せよ)


問題は後者のほうで、
「ストーリーとして成立しているか/していないか」
ということだ。

テーマがないものは成立していない。
テーマにすとんと落ちないものも成立していない。
最初の期待に、最終的に答えていないものも成立していない。

つまり、それが自立して存在する条件、
と言い換えることもできる。

それは、
テーマのために全てが関係していること、
全てがテーマへ向けてすとんと落とすようになっていること、
最初に期待させて、最後に満足させること、
などのように記述できる。

人を楽しませて、納得させて、満足させるものの、
条件と言ってもいいかもしれない。


面白かったけどなんにもならなかった、は成立していない。
矛盾や破綻は、成立していない。
期待外れや看板倒れは、成立していない。


あなたは、知らない人と会って、
どういうときに身がある出会いだったかと判断するだろう。

他では味わえない濃密な時間を過ごして、
有意義であったと思ったときだろう。

つまり、
成立しているとは、
有意義である、
と言い換えることもできる。


あなたの書くストーリーは、
見た人みんなを、有意義であったと言わしめなくてはならない。

成立している/していないとは、
つまり、自分のストーリーを客観的に見て、
こういう有意義さだな、
と見積もることでもある。


ああ、まあ、こういうことで成立はしている。
しかしこういう成立の仕方もあるよな。
いや、こういう立ち方ならば、
他の追随を許さないのではないか。

最も外側の目から見たときの、評価の仕方のひとつだと僕は思う。


それは成立してる?
してないなら、さっさと立ったものにしなさいよ。
posted by おおおかとしひこ at 01:19| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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