2020年07月21日

【薙刀式】画面を見ない方が速い

「ブラインドタッチは手元を見なくて、
画面だけに集中できるから速い」
という理屈の、さらにその先。
「指先だけで確信していたら、
画面など見ていては遅い」
という話。


最近、画面をほとんど見ていない。
見るときは漢字変換が危ういだろうな、
チェックしなくては、というときだけだ。

じゃあその時なにを見ているのかを考えると、
目線は画面だけど、見ていない感じなのだ。

「考える時どこを見ているか?」
という問いと同じだ。

目線はどこかを向いてるかも知れないが、
視神経はオフにしている感覚。

で、漢字変換が危うそうなときだけ、
目の電源をオンにする感じだ。


手書きのときはどうだろう。
似ていると思う。
目は字を見てるかというとそうじゃなくて、
「考え」を見ている気がする。

あとは字形が整ってるかとか、
この漢字であってたっけ、
というようなときしか目を使わない。


つまり、「画面を注視しながら書く」
という先入観は、
「書く」ということに対して理解が足りてないと思うわけだ。


つまり、
「書く」ということは、
「指先と思考を繋げること」
だと言ってもいいかもしれない。

あとはそれがちゃんとなってるかチェックするときだけ、
目を使うくらい。


これは、
「ミスタイプはどこで気づくか?」
と関係していると思う。

僕は指で気づく。
目で気づくことは最近減ってきた。

「ああ、間違って打ってしまった」と、
指の感覚でわかる。
「思ったことと打たれたことが違う」と、
目で気づいてたら遅いと思う。


接近戦を得意とする太極拳や詠春拳では、
目隠しをしたまま組手をする練習法がある。
目隠ししてハイファイト!ではなく、
目隠しして、相手と両手を接触した状態からはじめる組手だ。
慣れたら、相手の体勢の変化で、
殴ろうとする意思やその軌道までわかるらしいので、
それを「受ける」のではなく、
「未発にする」ために体勢を崩す練習をするらしい。

これは柔道でも同じで、
組んだとき相手の動きを組み手から察知して、
体勢の取り合いをする。
目で判断するのではなく、触覚で感じとるほうが速いらしい。

僕はほとんど経験がないが、寝技になるとよりそうなるだろう。

つまり、武術の世界では、
目は触覚より遅いと考えている。


僕は期せずして、目視の遅さに、
別方面からたどり着いた感じだ。

速いときは秒5〜10カナで打つ。
人間の目の反射神経は、ゲームなどにおいて、
集中して0.1〜0.2秒と言われる。
しかしそれを毎文字に発揮してたら疲れる。

それより触覚の方が、疲れずに持続性があるのかもしれない。


僕がブラインドタッチの名称をわざと使っているのは、
この感覚を言いたいからかもしれない。
「広義のブラインドタッチ」とでもいうべきか。


書くことは考えることだ。
見ることではないと、僕は思うのだ。

だから、創作打鍵とコピー打鍵は、
全然成り立ちが違うと思う。

僕は書く時に、ほとんど目を使っていない。
posted by おおおかとしひこ at 12:31| Comment(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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